たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

ドラゴンクエスト ダイの大冒険 第3話「勇者の家庭教師」感想――アバンとポップが登場

小さな勇者、ダイ

今回の満足度:4点(5点満点中)

(以下、ネタバレ含む)

あらすじ

ある日、ダイがいつものようにデルムリン島のモンスター達と遊んでいると、突如としてゴメちゃん以外のモンスターが正気を失い、暴れ出してしまう。
たまらずブラスに助けを求めるダイだったが、そのブラスも暴力的な衝動に襲われており、最早正気を保つのも難しい状態だった。

ブラスは言う。
「魔王が復活した」と。

ゴメちゃんと一緒に逃げろとダイを諭すブラス。
だが、「そんなの勇者のすることじゃない」とダイは逃げることを拒否する。
すると、そこへアバンと名乗る男が弟子のポップを従え、突如として現れる。

アバンは島全体に破邪の大呪文「ミナカトール」とかけ、島のモンスター達を魔王の邪悪な魔力から守って見せる。
なんでも、アバンは「勇者の家庭教師」と呼ばれ、一流の戦士、僧侶、魔法使い、そして勇者の育成にあたっているのだという。
パプニカ王国から依頼を受け、復活した魔王に対抗する逸材として、ダイに修行を課しに来たらしいのだが――。

感想

今回(という前回のCパート)から、ようやく「ダイの大冒険」本編が開始となった。
「一週間で修業を終える」という、あまりにもスピーディ過ぎる流れには当時度肝を抜かれたものだが……案外、時間をかけることを嫌う昨今の世相にはマッチした超展開かもしれない(苦笑)。

アバン先生については、櫻井孝宏氏が声をあてている為か「裏切りそう」「黒幕っぽい」等とネット上で騒がれているらしいが……視聴者にとってはある意味で食わせ物ポジションなので、あまり間違っていないかもしれない(笑)。

なお、旧アニメでは渋い声でおなじみのベテラン声優・田中秀幸氏が声を担当していた。
櫻井氏も田中氏に負けず劣らずのイケボなので、耳が幸せではある。

原作との相違点など

ほぼ原作通りながらも、キッズアニメ的な部分を意識しているためか、ガーゴイルの流血描写がカットというか改変されていた。
まあ、元々ガーゴイルという魔物自体が非生物体なので、アニメの描写の方が正しいと言えば正しいのだがw

少し気になったのは、ポップが魔法(メラゾーマ)を放つシーン。
原作にあった、「サッと魔法の杖を取り出し、大呪文を放ってみせる」という一連の動作がなくなっていたので、少し寂しく感じた。
彼のこの動作は、今後の戦いでも登場する、ある種の定型動作(ルーティン)でもあったので、カットしてしまった理由が知りたいところ……。

前回も感じたが、全体的に「見せ」や「溜め」の演出がない事が気になる。

上記のポップのルーティンを無くしている点などもそうだが、本作は全体的に「見せ」や「溜め」の演出に欠ける印象がある。
「ヒーローの変身や必殺技」の発動シーンのような、一種の「見得を切る」シーンがない。
流れるようにストーリーが進むだけで、「ひっかかる」部分、つまりフックに乏しい。

今回はシリーズを象徴する必殺技「アバンストラッシュ」も登場したが……正直、原作のダイナミックな構図から感じた迫力が、欠片も再現されていなかったように見えた。
櫻井孝宏氏のイケボによる「アバンストラッシュ!」という格好良さに頼っている、というか。

ダイの大冒険というのは、ある種特撮ヒーローものに近い演出が多用されていた作品だった。
それだけに、大見得を切るような、ダイナミックな構図や演出をアニメにも期待したいのだが……今のところ、奇麗にまとまっているだけ、な印象だ。

書き文字や止め画を使え、までは言わないが、もう少し大胆な演出を期待したいところ。

小さな勇者、ダイ

小さな勇者、ダイ

  • メディア: Prime Video

ドラゴンクエスト ダイの大冒険 (1991) Blu-ray BOX

ドラゴンクエスト ダイの大冒険 (1991) Blu-ray BOX

  • 発売日: 2020/07/03
  • メディア: Blu-ray