ドラゴンクエスト ダイの大冒険 第8話「百獣総進撃」感想――復讐の鬼と化したクロコダイン
今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下、ネタバレ含む)
あらすじ
マァムを仲間に加え、ロモス城下町へと辿り着いたダイ達。
早速とばりに王城へ向かうも、既に時刻は夜。警戒態勢の城へ入れてもらえるわけもなく、仕方なく城下の宿屋へ泊る事に。
ダイはそこで、ニセ勇者一行と再会。相変わらずの小悪党ぶりながらも、ある程度は改心したらしい彼らと共に一夜を明かす。
だが翌朝、城下町に百獣魔団の大軍団が攻め寄せてくる。
その陣頭に立つのはクロコダイン。復讐の鬼と化したクロコダインは、ダイをおびき寄せるべく空路で王城を目指す。
クロコダインの尋常ならざる迫力を見たダイは、たまらず王城へと駆けだす。
マァムもその後を追おうとするが、何故かポップが付いて来ようとしない。ポップはクロコダインのあまりの迫力に、臆病風に吹かれてしまっていた――。
感想
マァムがアバンの死を知ったことを、どのようにダイ達に明かしたのかは原作でも謎の部分だったが……必要最低限の描写で補完していてくれて、相変わらず脚本は冴えていると感じた。
反面、作画……というか演出面では、やはり迫力不足が目立つ。
クロコダインの一撃からダイを庇うマァムの動きなど、「なんで悠長に走っているの?」という感じ。瞬発力を見せて「一瞬で移動」くらいの外連味溢れる見せ方をしても、罰は当たらないだろうに。
今回一番の見せ場であったはずの「獣王痛恨撃」の描写も迫力不足だった。
1カメ→2カメ→3カメのような視点の移動によって立体感を見せる手法は、実際には見ている方にあまり迫力を感じさせない。
どちらかと言うと、衝撃波と共に視点が移動する(例:固定視点から舐めるようにクロコダイン→中間→ダイ達とスライドするor衝撃波の先端に視点を持ってきて、絶望の表情に染まるマァム達に迫る)など、いくらでも見せ方はあっただろうに。
原作はこの辺りの見せ方・構図が秀逸だっただけに、アニメにももう少し迫力を意識した構図をお願いしたいところ。
ドラゴンクエスト ダイの大冒険 新装彩録版 4 (愛蔵版コミックス)
- 作者:稲田 浩司
- 発売日: 2020/11/04
- メディア: コミック