ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note- 第5話「最果ての槍と妖精眼」感想――グレイの秘めた力が、遂に開放される!
今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
ロード・エルメロイⅡ世と法政科の化野菱理の二人がいるにも拘らず、更なる犠牲者が出てしまった。
菱理はあくまでもウィルズが犯人であるという姿勢を崩さぬが、Ⅱ世は予断を交えるべきではないと調査の続行を了承させる。
そんな中、Ⅱ世の調査を手伝っていたグレイと獅子劫が、突如屋敷内に侵入したブラックドッグの襲撃を受けてしまう。幸いグレイが一蹴するが、獅子劫はその際、ブラックドッグがグレイに恐怖のような反応を見せたことに気付く。
獅子劫はⅡ世と菱理のもとへ向かい事のあらましを報告すると、「グレイは一体何者なのか?」という、問いをⅡ世にぶつける。
Ⅱ世の口から語られたグレイの秘密。それは、彼女がかの「アーサー王」写し身であり、伝説の槍「ロンゴミニアド」の所持者であるという事実だった――。
感想
グレイの正体については、原作では第一巻「case.剥離城アドラ」にて語られているので、詳しく知りたい方はそちらをご参照あれ。
本アニメは、時系列的には原作単行本第三巻の直後くらいから始まっているので、そこまでで明かされている事実について説明したのが、今回までの一連のエピソードということになる。
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さて、今回の事件も以前のエピソードと同じく、尋常ではない方法で高みを目指した魔術師がしっぺ返しをくらい、残されたものがその尻拭いをさせられる、といった構成になっていた。
しかも今回の場合、ウィルズはその為に調整された子供であった、という事実も判明し……ある意味でその境遇はグレイにも似ている。
そしてまた、ウィルズは妖精の世界……人間にとっては死者の世界にも似たそれへと自ら足を踏み入れ、この世界から姿を消してしまった。
妖精への強い執着を持ったウィルズの姿は、英霊であるイスカンダルのもとへたどり着くことを目指すⅡ世の姿とも重なる、実際、出会ったばかりの獅子劫にその事を危惧されてしまっている。
今回のエピソードは、「魔眼蒐集列車」編の前日譚であると同時に、Ⅱ世とグレイ、それぞれが抱えた――あるいは抱えさせられた運命の似姿を描いたものであったように思えた。
つまりは、彼らそれぞれが立ち向かうべき未来の姿の一端が。
次回からはいよいよ「魔眼蒐集列車」編。
FGOプレイヤーにはお馴染みのあのキャラクターも登場するので、原作未読の方も楽しみに待ってほしいと思う。
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*1:原作第二巻・三巻はライネス視点で描かれた部分が多く、彼女の本心的なものも窺い知れるので、彼女に興味を持った方は、ぜひ。