彼方のアストラ #03「METEOR」感想――疑心暗鬼の中、更なるトラブルが
今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
「通信機を壊した犯人は、この班員の中にいる」
ザックから衝撃の事実を伝えられたカナタは思い悩み、疑心暗鬼に陥ってしまう。
更に、フニシアのちょっとした話から、班員達はまとめて抹殺される為に集められたのでは? という疑惑が浮上。
加えて、カナタとザックが通信機の件も全員に明かしたことで、班員たちの不和が一挙に広がってしまう。
しかも時を同じくして、アストラ号の壁に突如として穴が空いてしまい――。
- メディア: Prime Video
- この商品を含むブログを見る
感想
前回までの宇宙活劇&青春ドラマノリはどこへやら。今回は一転して、ミステリでいうクローズド・サークルの王道を行くような展開を見せてしまった。
カナタが疑心暗鬼に陥ったように、今の状態では(当のカナタも含めて)全員が怪しく見えてしまう。
フニシアにしても、本人ではなく彼女の存在自体になんらかの意図があるらしく……。
意外だったのは、アリエスの活躍。
今回、誰よりも冷静に打開策を考えたのは彼女だった。能ある鷹は爪を隠す、にも程がある気がするのだが……。*1
彼女にも何やら秘密がありそうだ。
しかし、「全員まとめて殺処分」とは穏やかではない。もちろん、フニシアの聞き違い、記憶違いという可能性もあるのだろうが……。
確かに、彼らそれぞれには色々と不審な点がある。
例えば、他人同士のはずのキトリーとフニシアは、あまりにも容姿が似すぎている。説明されなければ、彼女らが義理の姉妹だとは思われないだろう。
ザックはアストラ号のあれこれを自由にできる点で十分に怪しい。OPの全員集合のカットで、彼だけが別方方向を向いているのが何となく暗示的だ。
銃を隠し持っているウルガーは、逆に怪しすぎて白なような気がするが、何か隠し事があるのは明らか。
「光の玉」に最初に気付き、最初に飲み込まれたルカについても、白とは言い切れない雰囲気がある。
あるいは、彼らそれぞれが抱えている事情や隠し事が複雑に絡み合って、現在の状況があるのか……。
クローズド・サークルのセオリーをきちんと抑えた、なんとも上手い展開だった。
彼方のアストラ 全巻合本版 (ジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 篠原健太
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2018/12/11
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
OPテーマはnonoc「star*frost」
TVアニメ 「 彼方のアストラ 」 オープニングテーマ 「 star*frost 」
- アーティスト: nonoc
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2019/08/07
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
*1:もっとも、原作でのアリエスは序盤から聡明さを見せているらしいので、これはアニメ独自の演出と見るべきだろう。