たこわさ

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どろろ 第二十話「鵺の巻」感想

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今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

人を襲う化物の噂を聞きつけ、とある峠へとやってきた百鬼丸とどろろ。
二人はそこで、化物に母親を喰われたという青年・三郎太と出会う。

三郎太の体には無数の傷跡があった。それは母親の仇を討とうとして、化物に付けられたものだという。
彼の案内のもと、二人はその化物の住処へ向かうが、三郎太の態度はどこか不審であり――。

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感想

前回がコメディタッチだった反動か、今回はシリアス一辺倒だった。

どろろを大切に思うことで人としての心を手に入れつつあった百鬼丸。
しかし、自分の体が足りないことが原因でどろろを失いそうになったその瞬間、彼の心は赤く染まってしまった。

百鬼丸にとって、どろろがどれだけ大切な存在であるか。また、体を奪われているという状況が彼にとってどれだけの傷となっているか。それが改めて示されたエピソードだった。
どろろを助けるために刀を折ってしまった琵琶丸の姿がやや不穏。死亡フラグでなければよいが……。
琵琶丸が百鬼丸を助けるために命を落とすような展開にならないことを願うばかり。

一方、醍醐の国の面々は……なんというか、マッチポンプというか。
景光が鬼神の力を借りるよりもむしろ、国内が荒れつつあるように思える。
そもそも、百鬼丸の体だけを担保に鬼神達が与えた安寧がどこまで持ったのか、という問題もあるが……どちらにしろ、縫の方の察した通り、醍醐の国の終焉は既に始まっているように見える。

最近気配を見せない隣国の様子も気になる。
薄情なことを言ってしまえば、醍醐の国がどうなろうと構わないのだが、その無残な滅びを百鬼丸やどろろが目撃した場合、彼らにとって癒えぬ心の傷となることは容易に想像でき……。