たこわさ

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かくしごと 第01号「かくしごと」「ねがいごと」感想――久米田康治氏の最新作が待望のアニメ化


今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ。原作バレやや配慮中)

あらすじ

後藤可久士は、下品な作風で知られる漫画家。
けれども彼は、一人娘の姫にだけは、自分がそんな漫画を描いていることを知られたくなかった。

そこで可久士は、漫画家だと知られぬようにあの手この手でそのことを隠そうとするのだが、日々様々な「バレ」の危機が彼を襲って――。

感想

主人公・可久士の声を演じるのが「さよなら絶望先生」でも主人公を演じた神谷浩史氏なので、どうしても同作を思い出してしまう方もいることだろう(苦笑)。

さよなら絶望先生/やっぱり学校といえば温泉よね

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  • 発売日: 2018/03/23
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とは言え、同作が最後にアニメ化されたのも、もう十年前になる。
本作は、一部放送局では昼間の再放送もあるようなので、若い世代――特に子供世代の新規視聴者も獲得するだろうから、その世代が本作をどのように受け取るのか、中々に興味が尽きない。

さて、第一話は久米田作品のノリをよく理解した、静と動のメリハリが効いた感じに仕上がっているように見えた。
「絶望先生」もそうだったが、久米田作品はハイテンションとロ―テンションの往復ビンタの如きスピーディーな展開と、時折挿入される情感たっぷりの静かでじんわりと来るシーンが持ち味と言える。

冒頭、成長した姫が可久士の「秘密」に辿り着くシーンの美しさと、状況が分からないのに何故か不穏なノスタルジーを感じてしまう雰囲気が絶妙。
――それでいて、本編が始まるとお下劣満載のコメディなのだから、恐れ入る。これぞ久米田節w

姫が訪れた「現行の隠し場所」は、言わずもがな江ノ電・七里ガ浜駅周辺だ。
作中で描かれた通り、同駅の背後には高い高い崖と坂がそびえ立っている。最近ではおしゃれなレストランやカフェも増えて、鎌倉の名所の一つなっているので、気になる方は(新型コロナ騒動が一段落したら)、一度足を運んでみるのも良いだろう。

かくしごと Blu-ray 1

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なお、BD/DVD第一巻のジャケットイラストは、七里ガ浜駅前の「行合橋」丁字路であると思われる。

EDは、往年の名曲「君は天然色」

君は天然色

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  • 発売日: 2014/04/03
  • メディア: MP3 ダウンロード
君は天然色

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  • 大滝 詠一
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大瀧詠一というと、私もよりも更に二世代上くらいの方々がコア層だろうか。
それでも、CM等で度々使われる曲なので、耳にした事がある方も多いだろう。

「君は天然色」と言えば、作詞の松本隆先生にまつわる悲しいエピソードも印象的だ。*1
本作への起用にも、「何か意味があるのだろう」と思わされてしまった。