どろろ 第五話「守り子唄の巻・上」感想
今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
鬼神から「耳」を取り戻した百鬼丸。だが、今まで耳の聞こえなかった彼にとっては、静かな森の夜でさえ「音の洪水」のような騒がしさであり、平静ではいられない。
そんな中、百鬼丸とどろろはあやかしに襲われてしまう。
本調子ではない百鬼丸はあやかしに苦戦し、負傷。すんでのところで駆けつけた琵琶丸に救われるも、百鬼丸の傷は深い。
負傷による熱と「音の洪水」にうなされ続ける百鬼丸。
しかしその時、彼の耳に美しい歌声が響いてくる。歌声に導かれるままに小川へとやってきた百鬼丸は、そこでミオという名の少女と出会う。
戦で家族や手足を失った子どもたちと共に、半壊したお堂で暮らすミオ。
面倒見が良いのか、ミオは百鬼丸とどろろをお堂に招き、百鬼丸のことを献身的に看病してくれるのだが――。
- メディア: Prime Video
- この商品を含むブログを見る
感想
前回に引き続き、今回も原作プロットを踏襲した話だった。
戦災孤児と共に暮す少女ミオ(みお)。
器量よしで明るい彼女だが……百鬼丸の見えぬ目が、人や物の魂の色を見ることが出来ると知った途端、何かを恥じ入るかのように襟元を気にし始めた。*1
そもそも、百鬼丸と出会った時にも、洗濯でも水浴びでもなく、何かを懸命に洗っていたように見え……。
加えて、彼女が侍たちの陣で「働いている」とくれば、流石に誰だって彼女が何を生業にしていたのか、気付くことだろう。
ミオの「仕事」を目にしたどろろは、すんでのところで悲鳴をあげるのを我慢していたが……どろろのことだから、ミオの仕事の内容を心の何処かで察していたのかも知れない。
原作でのミオも、ほぼ同じ性格と設定であり、彼女との悲恋が百鬼丸の荒んだ性格の原因の一つとなっている。
今回のアニメでは、二人の関係はどういったものになっていくのか……。
どちらにせよ、ミオはOP映像にも登場しており、百鬼丸と物語にとってのキーキャラクターとなることは間違い無さそうだ。
- 作者: 手塚治虫
- 出版社/メーカー: 手塚プロダクション
- 発売日: 2014/04/25
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
余談
なお、百鬼丸とミオはいわゆる「スターシステム」で、「ヤング ブラック・ジャック」にもゲスト出演している。
悲劇の天才医師「百樹丸雄」とその恋人「澪」だ。
こちらでも悲惨な結末を見せた二人だが……たまには幸せになってもらいたいところ。
- 発売日: 2015/12/02
- メディア: Prime Video
- この商品を含むブログを見る
中々のトラウマ回なのでご注意を……。
OP曲「火炎」はiTunes等で先行配信中。
*1:原作の描写を考慮するならば、侍相手に「商売」をしていたことで、ミオは自分の魂が汚れていると感じたのだろう。