今回の満足度：5点（5点満点中）
（以下ネタバレ）
あらすじ
人類軍とフェストゥム、双方の攻撃を受けつつも必死の行軍を続けるナレイン将軍一行。フェストゥムの攻撃だけでなく、厳しい環境や疲労、食料などの物資不足などにより次々に人々が倒れ、死んでいった。しかしそんな中、進み続けた先で竜宮島が待っている事が判明し、最後の希望を得た彼らは先を目指して更に歩みを進めていく。
そして遂に、竜宮島の反応を感知、島を目指して海を渡り始めた一行だったが、そこにフェストゥムの一大軍団と人類軍の追撃部隊が同時に襲い掛かってくる。死力を尽くして戦う一騎達だったが、既に彼らの体は限界に来ており、次々に同化現象に襲われ戦力を削がれていく。フェストゥムに、あるいは人類軍に次々と撃破されていくファフナー達。絶体絶命の中、遂に全ての輸送機が落され美羽やエメリーの前にも人類軍のファフナーが襲い掛かってくる。それに追い打ちをかけるように未知のフェストゥムが出現。しかしそのフェストゥムこそが実は――。
感想
真矢ちゃんが薄い本展開に晒される事を阻止してくれたウォルターさんに最敬礼！ 最後に殺す相手が同じ人類だった事は間違いなく彼にとって辛い事だったでしょうが、せめて暉という自分に贖罪の機会をくれた若者を守れたことが救いだったと信じたい……。最期の言葉が「君達の島が見たかった」というのがなんとも、彼の人となりをよく表しているのだな、と。
エメリー達が助けを求めていた相手が操だという事は、シリーズファンならば普通に予想していた事だと思うのですが……それでも思わず彼の登場に興奮してしまう程の心地よい驚きでもって受け止めてしまうシーンでした。何か次回のタイトルが不吉な文言ですが、多分あれは今回エメリー達が言っていた「全ての人類に敵意を向けるフェストゥム」達の事だと思うし、操はエンディングで一騎達と行動を共にしている様子が描かれているので順当に味方になってくれるんでしょうね。
同じく特に予想外ではなかったものの、やはり大きく感情を揺さぶられたのがミツヒロの件。以前から彼には危うい「何か」のサインが表れていましたが……あれは事務総長の言う「パペット」とは別物、という理解でいいのかな？ フェストゥムを利用する技術を密かに実用化していた人類軍ですから、ミツヒロに仕掛けられていたのもその類なのかな、とも思ったりしたんですが。父親に実験動物のような扱いを受けていたらしい彼ですから、その身の異常がフェストゥムではなく人類の手によるもの、とも考えられ。どちらにしても、彼は心底イケメンな魂を持っている人物なだけに、気の毒でなりません。
しっかし、人類軍はまだザルヴァートル・モデルを御し切れると思ってるんですね。過去、見事に乗っ取られて重要人物皆殺しにされてるのに……。
今回は総士の「空気読めるっぷり」も最高でした。総士の真矢への想いが周囲にはバレバレというのも判明しましたしね（笑）。本当に不器用だな、お前、という感じ。
