蒼穹のファフナー EXODUS 第14話「夜明けの行進」感想

（以下ネタバレ含む）

あらすじ

フェストゥムの襲撃を受けつつも「新天地」を求めて行軍を続けるナレイン将軍ら一行。同志の救援を信じる彼らだったが、新国連首脳部は既に交戦規定アルファを発令しており――。

感想

再開第一回目ですが……あまりにも辛く悲しい展開にちょっと衝撃を受けすぎて上手い言葉が見つかりません。
嘲笑うかのようなフェストゥムの攻撃を受けながらも、自分達の未来に思いを馳せる事を忘れない彼ら、その中でも最も「希望」という言葉を前向きに使っていた広登がまさか……。竜宮島後輩組に遂に犠牲者が出てしまった訳ですが、これ、想像以上にダメージデカいですわ。しかも騙し討ちに近い形で、フェストゥムではなく同じ人間に撃たれるだなんて……。更に言えば、新国連総長の無能さを体現したかのような「交戦規定アルファ」発令の結果だなんて、もう救いようがない。
これがまだ、新国連側には彼らの正義があって視聴者にもその正当性が伝わるならばいいんですが、新国連のあれってただのヒステリー、未知の可能性を認めないただの保守的防衛本能の結果ですからね、旧シリーズから一貫して。冒頭で暗殺された将軍がもう少しうまいやり方をしてくれたら、とも。
分かっていた事ですが、今回は実に辛い内容になりそうですね。人の死を何か甲斐のある「報われる死」として描いて美化しないのはこの作品の良い所の一つですが……愛すべき竜宮島の子供達が次々に死んでいく展開になりそうな気配には、そういった作品の根底を覆してでもいいから視聴者の心労が少ない形での「犠牲」を描いてもらいたい、と矛盾した感情も抱いてしまったり。もちろん、そんなことされたら作品自体の魅力が台無しになってしまうんですがね？つまりは、それくらい竜宮島の子供達の事が大好きなんですよ……。