たこわさ

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うしおととら 第六話「あやかしの海」感想

今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

海の家を経営している麻子の祖父母のつてで海水浴に来た潮達。いつも通りのノリながらも夏の海を満喫する彼らだが、その時、海岸で他人の荷物に砂をかける悪戯をしている男の子に気付く。叱りつける潮や窘める麻子に対して悪態をつき逃げて行った男の子――タツヤは母親を亡くして以来、あのような悪戯をするようになってしまったのだという。その話を麻子の祖父母から聞いた潮は、また悪戯を繰り返しているタツヤを見付け拳骨を食らわしてしまうが――。
同じ頃、潮達をよそに自分なりに夏の海を楽しんでいたとらの前に地元の妖・海座頭が現れ助けを求めてくる。彼らの海では今、恐ろしい化け物が暴虐の限りを尽くしており、封印される前の「長飛丸」と呼ばれていた頃のとらの強さを知る海座頭は、彼にその化け物「あやかし」を倒してほしいと頼んでくるが――。

感想

潮という少年の内面描写や、潮に恩を売るという理由だったとはいえとらが積極的に人間の命を救った事、そして死んだはずの潮の母が「生きている」と妖の口から語られるという、ある種のターニングポイントとなるエピソード。人を喰らう化け物が決して遠い存在ではない事が示唆された第四話、その化け物を狩る者達が存在している事が示された第伍話と、潮達が段々と妖の世界に足を踏み入れつつある事を描写した後に、実は潮自身が妖の世界と関わりが深かったことが明かされ、またとらの過去が一部開陳された事で、潮達の世界がガラリと変わる予感を演出していて、やはり原作の一連の物語の流れは秀逸だな、と再認識。
相変わらず悪い意味で90年代チックな絵柄のタッチには慣れないが、あやかしの異様さについては十分以上に感じさせられた。