たこわさ

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うしおととら 第拾伍話「追撃の交差〜伝承者」感想

今回の満足度:2点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

潮の乗った観光バスが婢妖に憑りつかれ暴走状態となった。自分一人ならば飛び降りて逃げる事も出来るが、他の乗客を見捨てるわけにはいかない――考えあぐね動けずにいる潮だったが、そこに異変を察したとらと流が救援に駆け付ける。彼らの助けもありなんとか乗客を犠牲にせず危機を脱した潮だったが、また関係のない人々を巻き込んでしまったと落ち込んでしまう。
流の厚意で彼のバイクに便乗する事になった潮。ところがそこに、今度は妖怪ではなく人間の集団が迫ってきた。彼らは光覇明宗の人間、それもかつて獣の槍伝承候補者を目指していた若者達だった。その中の一人、杜綱純は潮と流に伝承候補者の一人であり彼女の兄でもある杜綱悟が失踪した事を告げる。実力と人望を兼ね備える伝承候補者の中でも最も有望視されていた悟だが、獣の槍が潮の手に渡って以来、人が変わったようにふさぎ込んでいたという。
その時、不意に辺りが不穏な気配に包まれる。純はそれが悟の気配だというが、現れたのは巨大な化け物――悟の操る式神だった。有無を言わせず襲い掛かってくる式神、そしてそれに続けて現れたのは他ならぬ悟本人だったが、その表情は狂気に歪みとても流や純の語るのと同一人物には見えず――。

感想

流が仲間に加入し、杜綱悟・純兄妹が初登場。
今回は作画の乱れなどは気にならなかったものの、全体のテンポにやや荒っぽいものを感じた。展開自体はスピーディーだが、ある種の雑さというか、大味さを感じてやまない。構図についても潮が「獣」と化すシーン頼みの印象を受け、前回のとらと流の対戦のような迫力にも欠ける印象。
ただいるだけで他の人間を争いに巻き込んでしまう事に苦悩する潮が、雲外鏡のおんじを半ば脅す形で*1情報を引き出すなどなりふり構わない、前向きな姿勢を見せるようになったのは成長なのか危うさなのか。獣の槍の力を全て引き出し自らが化け物となれば悟を救えるかもしれないと知った時の潮の表情には、むしろ後者の色を強く感じた。
潮のその危うさを名実ともに相棒となりつつあるとらや、兄貴分ポジションになりそうな流がどう支えていくのか……。

*1:ただし実質的に脅したのはとらであり、潮に悪意はなかった……はず。