たこわさ

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GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 第3話「炎龍」感想

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

炎龍に焼かれ全滅した村で唯一生き残っていたエルフの少女を保護した伊丹ら第三偵察部隊。このまま進むのは下策であると判断した伊丹は、いったんコダ村へと戻る事にした。伊丹達から炎龍の話を聞いたコダ村の住人達は、炎龍の襲撃を恐れ村を捨てることになった。近隣の領主は先のアルヌスの丘での戦いで全滅してしまった為、頼る者もなく孤立してしまっている村民達を見かねた伊丹達は、彼らの逃避行に付き添う事に。
未だ目を覚まさぬエルフの少女に加え、コダ村に住んでいた魔法使いの少女、そして村人達に「神官様」と慕われるゴスロリのような衣装をまとった謎の少女など旅の道連れを増やしつつ当てのない行軍を続ける伊丹達だったが、そこに炎龍が現れ――。

感想

レレイとロゥリィが登場。レレイについてはまだよく分かりませんが、ロゥリィは村人から慕われている様子を見るに、物騒な神に仕えている割には常識人のようですね。初っ端に盗賊団を殺戮していた事から推測すると、「死と断罪」というのは(神の教えやその時代の法と照らし合わせて)悪党と呼ばれる連中に死を与えるのであって、殺戮を好んでいる訳ではない、と言ったところか。早速、伊丹の膝の上という特等席を確保していましたが、あれは一目見て伊丹の人となりを察したのか、それとも「善良な村人たちに随伴する怪しい連中の長」を一番近くで監視する為なのか。どちらにしろ、伊丹に愛嬌を振りまいているのでしょうが、驚いた事に伊丹は動揺も嬉しがりもせず困り果てるという反応を返しました。……って背丈を見る限りロゥリィは見た目10代前半位っぽいですから(実年齢ではなく)、伊丹にロリコンの気が無ければそりゃあ対応に困るでしょうね。一部の部下はそうではないようですが(笑
エルフ少女とロゥリィの手助けもあったとはいえ、見事炎龍に手傷を負わせ追い払った伊丹達。今まで圧倒的火力で敵を圧倒していたのとは全く逆の構図での勝利という事で、中々に爽快感に溢れますが……かといってそれで全ての村人たちを救えるわけではなく、あるいは炎龍の犠牲になり、あるいは親類を頼って逃避行を続け、そしてあるいは身寄りを失い行くあてもなく。こうやってきちんと辛い現実を入れてくれる事が、この作品への信頼度を高める結果になっているように感じます。
そして、伊丹がこれから一言では言い表せないような厄介ごとを巻き起こすであろうことを自覚しながらも、行く当てのない人々を受け入れたその心意気に、部下だけじゃなく私もすっかり惚れ込んでしまいましたわ! かつてこんなに勇敢で有能で自然な優しさを持ったオタクキャラが居ただろうか! ――ああいや、いたかもしれないけれども伊丹のように現実社会を踏まえた上で、それでも自分なりのポリシーを持って生きている人間、という意味で言えばごく少数だと思われ。