たこわさ

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たまこまーけっと 第9話「歌っちゃうんだ、恋の歌」感想

(以下ネタバレ)
幼い恋心に揺れるあんこが可愛いなぁとか、踊るチョイが可愛すぎるなぁとか、餅つき張り切るかんなが可愛いなぁとか思ってみていたら父ちゃんが一番可愛かったという(笑)。
いつも「ちょっとふしぎ」な日常劇に加えて、たまこの父母の思い出とかあんこやもち蔵の片思いの行方を絡めてきて、それでいていつものもち味もとい持ち味を壊さないでいられるのは、制作スタッフの卓越した技量のなせる業ですね。
たまこが探していた歌が、父・豆大から母へと贈った歌でしかもこのタイミングで明かされるという展開は少々予想外でしたが、それでも青春時代の純真な豆大の姿やイケメン過ぎる若い頃のマスター、そして当たり前のように映写機として使われてしまっているデラというインパクトの前では疑問に思うことすら野暮だよな、と。
意外だったのは、もち蔵がたまこの事しか考えていない恋愛脳というわけではなく、きちんと妹分であるあんこの事も気にかけられる人間だったことと、たまこがしっかり「お姉ちゃん」としての仕事を果たしていた事でしょうかw*1
しかし、豆大が妻との思い出を回想する件はあくまで「幸せな思い出」として描かれていて、その後にやってきた別れの辛さを恐らく意識的に排除したのでしょうが、それでもここまで本作を観てきた人間には自然とその事を想起させる結果となっていて、そこら辺の匙加減が絶妙だなぁ、と。そして視聴者が(勝手に)感涙ゲージをMAXにさせたであろう時を見計らって、もち蔵に対するたまこのサプライズが飛び出したものだから、もち蔵とシンクロして泣きそうな気持ちになった人は少なくなかったんじゃなかろうか。

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*1:もっとも、もち蔵は以前にもみどりに対して気遣う様子が描かれていたし、作品当初のたまこはもっとしっかりもののイメージがあったので後付というよりは補強といった体ですが。