Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア- Episode 20「絶対魔獣戦線メソポタミアⅡ」感想――最終決戦の行方は……
今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ。原作バレやや配慮中)
あらすじ
「人類悪・ビーストⅡ」としての本性を現したティアマト。
文字通り「不死」の怪物を前に、なすすべのない藤丸達。
だが、藤丸達の旅路は無駄ではなかった。
彼らが繋いだ様々な縁が、マーリンと同じく「冠位(グランド)」の称号を持つサーヴァント「山の翁」の顕現を導いた。
山の翁の一撃により、ティアマトには「死」の概念が与えられた。
ここが勝機と総攻撃を仕掛ける藤丸達。
だが、ティアマトは更に進化したラフム達を生み出し、自らは地上を目指して冥界を這い上がっていく。
神霊クラスの強さを誇るラフム相手に、徐々に押されていくイシュタル達。
藤丸達の努力も空しく、遂にティアマトが冥界の出口の間近に――だがその時、突如として規格外の攻撃の嵐がティアマトを襲った。
ティアマトの前に立ちふさがるように出現した新たなサーヴァント。
それは、つい先ほど散っていったはずのギルガメッシュ王だった――。
感想
前回がとにかく、展開の面白みで魅了する回だったのに対し、今回はキャラクター達の心の動きで魅せる回だった印象。
自らの消滅をも恐れず、限界まで権能を振るったエレシュキガル。
死してもなおサーヴァントとして駆け付けたギルガメッシュ王。
あのイシュタルが、優雅さの欠片もない限界ギリギリの泥臭い戦いを見せてくれたのも鮮烈。あれだけ敵対していたはずのエレシュキガルに対する言動の数々も泣かせてくれた。
……一点残念なのが、山の翁の扱いか。
第六章を経ていれば、彼についても感情全開のあれこれが見られたはずなのだが……今回はあくまでも、「主人公たちの努力によって呼び出された、対ビーストの戦力」としてクールな活躍を見せてくれた。
この点はまあ、仕方のない所か。
そして何より、藤丸とティアマトの一対一の勝負が、あのような形で描かれようとは……。
「決別」ではなく「別離」と言えば良いのか。藤丸はティアマトの「母性」を否定せずに、それでも人類を信じてほしいという気持ちを伝えた。
ティアマトの属性を考えれば、あそこは別に彼女のことを否定しても勝てたかもしれないのだが……それをあえてしないのが、藤丸という男の度量なのだろう。
だから、ギルガメッシュが満を持して放った「エヌマ・エリシュ」(Fateシリーズではおなじみの、ギルの必殺技)も、ただの破壊ではなく、マーリンの花にも似た手向けの一撃だったのだろう。
しかし藤丸……生前のギルガメッシュ王から一目置かれていた上に、アーチャーとして顕現したあのギルガメッシュから武器さえ賜ってしまうとは……恐ろしい子……w
さてさて、これにて最終決戦は藤丸達の勝利と相成ったわけだが……そう言えばジャガーマンどこ行った?
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