ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風 Episodio 25「スパイス・ガール」感想――孤軍奮闘のトリッシュは、ジョルノ達を救うことが出来るのか?
今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
本体が死した後に発動し、動く標的を執拗に攻撃する無敵のスタンド「ノトーリアス・B・I・G」。
飛行機の中で襲いかかってきた「ノトーリアス・B・I・G」を撃破する為に、ジョルノは両腕を失ってしまい、再起不能となった。
だがトリッシュは、客室にジョルノが予め準備していた「身体のパーツ」があることに気付く。それさえあればジョルノも負傷した他の仲間も助かる。だが、放置すれば早々に「ノトーリアス・B・I・G」の餌食となってしまう。
ジョルノと仲間達を救うか、それとも見捨てるか。選択を迫られるトリッシュ。
とても「ノトーリアス・B・I・G」に立ち向かうことは出来ないと、内心で吐露するトリッシュだったが、そんな心とは裏腹に、体はジョルノの身体パーツを救う為に、勝手に動き出してしまう。
そして、彼女のそんな秘められた意志が、遂にはスタンドという形となって姿を現し――。
感想
トリッシュ覚醒。
スパイス・ガールは彼女の写身らしく、凶暴さと優しさ、そして勇敢さが同居する「喋る」タイプのスタンドだった。
「物を柔らかくする能力」とは、汎用性が非常に高そうだ。
「ノトーリアス・B・I・G」を撃破できず、ティレニア海(テレニア海)に船舶や人間を襲う化物を解き放ってしまった事は、なんともブラックジョークじみていて、ジョジョらしいと言えばらしい結末。
少々疑問なのは、コクピットをスパイス・ガールの能力で柔らかくしてパラシュート代わりにしたまでは良いが、それで落下速度が0になるわけでもなく、あの後一行がどうやって無事に着地したのかが謎、という点か(苦笑
そして、ボスの小物ぶりもこの辺りから目立ってくる。
強大な能力と強大な権力を持ちながらも、保身に腐心するボス。しまいには、自分の過去の痕跡を消すために、自ら動き出すという……。
ディオのような慢心する悪役とは正反対の、中々にユニークな人物造形だ。