ジョジョの奇妙な冒険黄金の風　Episodio 21「キング・クリムゾンの謎」感想――恐るべきボスの能力を前に、ブチャラティは？　ジョルノは？

今回の満足度：5点（5点満点中）
（以下ネタバレ）

あらすじ

ボスの「裏切り」を知ったブチャラティは、トリッシュを助ける為に戦いを挑む。
だが、まるでこちらの動きを全て察知しているかのようなボスの攻撃を前に、ブチャラティは致命傷を負ってしまう。

それでも、ジョルノが託してくれた策、そして自らの勇気と知略により、死にかけた体を奮い立たせ、ボスから距離を取ることに成功したブチャラティ。

一方、建物外で待機していたジョルノ達は、まるで「時間が飛んだ」かのような不思議な現象を体験する。
ブチャラティの身に何かが起きている事を察したジョルノは、仲間達が止めるのも聞かず、ブチャラティのもとへ駆け出すが――。

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- ジョジョの奇妙な冒険黄金の風

感想

即死級の傷を受けても、気力と自らのスタンド能力で諦めず抗い続けるブチャラティの姿に涙。

そして、ブチャラティを追うナランチャの姿にも……。

原作を読んだ時も、フーゴがここでメンバーから外れるとは意外だな、と思わされたが、この一連の流れは実に見事だ。

アバッキオは打算ではなく、ブチャラティを支えるために。
ミスタは一見すると打算だけで行動したようにも見えるが、わざわざジョルノにああいった事を言う時点で、ポーズである可能性も窺える。
そしてナランチャは理屈ではなく、自分が何故抗い続けるのか、その原点をトリッシュの中に見て、ブチャラティ側につくことを決めた。

それぞれにそれぞれの理屈や感情があって、それは決して一枚岩ではなく、フーゴのように脱落するものも出てくる。
荒木飛呂彦先生は、こういった「価値観の違い」を描くのが本当に巧みなのだな、と改めて感じさせられた。