今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
雪女のゆきは、人間の青年・俊から告白されてしまう。
自分が妖怪であることを明かしても食らいついてくる俊の勢いに負ける形で、ゆきは彼と付き合うことに。
しかし、人間と妖怪では生き方も何もかも違いすぎる。
そこでゆきは、俊との交際について、ねこ娘とまなに相談しアドバイスをもらうことに。
だが一方、ゆきともっと分かり合うにはどうしたら良いかと悩む俊のもとには、ねずみ男の怪しい影が――。
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感想
雪女といえば人間の男との悲恋がつきもの。
昔話でも、漫画やアニメでも、雪女関連の悲しい恋の物語は数多く描かれてきている。
翻って、本作では比較的軽いノリで雪女と俊の恋模様が描かれたので、「悲恋」というモチーフからは程遠く、純粋に笑いながら観ることが出来た。
ゆきの母親にしても、最後に骨壷のようなものを眺めていたことから、人間の夫と添い遂げたのだということが伺える。
たとえ辛い別れが待っているとしても、恋をせずにはいられない……本作の雪女は、そんな哀しくも恋に殉ずる純粋さを持つ女性たちとして描かれたわけだ。
ギャルゲーに没頭したり、無意識に沼御前を口説いてしまったりする鬼太郎の姿に代表されるように、今回はコミカル描写が多かった。
それは、たとえ恋が実ったとしても、同じ時を生きることが出来ない、人間と妖怪の恋愛という本質的な「悲恋」の苦味を、最低限に留めるための演出だったのかも知れない。
歴代ねこ娘が共演!
キャスト欄を観て気付いた方もいるかもしれないが……今回はなんと、歴代アニメでねこ娘を演じた声優が共演を果たしている。
- ゆき役の西村ちなみ氏は、アニメ第4作
- ゆきの母親役の三田ゆう子氏は、アニメ第3作
- 沼御前役の今野宏美氏は、アニメ第5作
で、それぞれねこ娘を演じている。
ファン歓喜、と言ったところだろうか?
過去作品での「雪女」の出番
驚いたことに、過去のアニメでは「雪女」がメインとなっているエピソードはごくわずか。
というのも、原作漫画で「雪ん子」の仲間として敵役で登場している為、アニメでもそれに準じた扱いが多いため。
異彩を放っているのが、アニメ第5作。
第77話「雪女! 美しき復讐鬼」で登場した雪女の葵だ。
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葵は、親友の敵を討つ為に鬼太郎に戦いを挑むが、紆余曲折あって最終的には仲間になる。
しかもこの葵、ポニーテール巨乳美少女で、どうやら鬼太郎に好意を持っている……。
時代性を反映した設定と言えるかも知れない(苦笑