たこわさ

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宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第十五話「テレサよ、デスラーのために泣け!」感想――遂に明かされるデスラーの真意! その時、古代は? キーマンは?

今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

ついにテレサのもとへ辿り着いた古代達。だが、テレサが待っていたのはヤマトの面々だけではなかった。

「久しぶりだな、ヤマトの諸君」

現れたのは死んだはずのデスラーだった。
警戒する古代達をよそに、テレサはデスラーの抱えていたある哀しい事情を悟っていた。

そこへ更に、古代達を救いにキーマンが駆けつけた。
しかしキーマンは、自身にまつわるある秘密を明かすと共に、デスラーの真意を問いただし始める。

「独裁者」デスラーは如何にして生まれたのか?
すべての始まりは、近い将来訪れる惑星ガミラスの崩壊にあった――。

感想

今回のエピソードを観て、恐らく多くの方がこう思ったのではないだろうか?

「こういう話は一期の時にやれ!」と。

正直、一期の時のデスラーは、何を考えているのか分からない、母国の人々を犠牲にしてでもイスカンダルを手中に収めることに固執した小物でしかなかった。
それが、今回のエピソードを挟むことによって全く異なる姿を見せてくれた。

優秀過ぎた兄と比べられ、ガミラス全体を救う過酷な使命を課せられ、非道に徹することでしか達せられない目的を押し付けられ……。
「私」を持つことを許されなかった、孤独な運命の操り人形。

デスラーという男への評価が180度変わってしまう。

そしてそれはキーマンにとっても同じことだったようだ。
母の仇であり、故郷ガミラスを強権によって支配した叔父のことを、キーマンは恐らく憎んでいただろう。
しかしその一方で、純粋ガミラス人が母星を離れて長く生きられない事実を知ったことで、デスラーの隠された内面を悟り始め……当の本人に真意を問いただしたことで、キーマン自身も修羅の道を行くことを決めた。

私的には、この手の「ある視点が提供されることで、見えてくる事実が180度変わる」演出は非常に好みだ。
……それだけに、「何故これを一期でやらなかったのか」とか、「二期の今までの不出来さを考えるとまだまだトータル評価はマイナス」だとか思ってしまった。

デスラーへの評価と同じく、本作に対する評価も終盤で180度好転することを願うばかりだ(苦笑


また、今回は古代が徹底してデスラーに対して、敬意を持って接していた点が目新しい。
古代にとってみればデスラーは怨敵以外の何ものでもなかったはずだが、一人の武人として、かつての好敵手として、礼節を忘れないという、古代らしからぬ気遣いが妙にツボに入ってしまった。

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