たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 第12話「伊丹なら」感想

今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

「緑の人」を探してアルヌスへやってきたダークエルフの女性・ヤオ。彼女の目的は、炎龍に襲われ滅亡の危機に瀕している部族を救うため、その炎龍の片腕を落とし撃退したと噂の「緑の人」の助力を仰ぐ事にあった。諸々のトラブルに見舞われながらもレレイと出会い彼女の協力を得たヤオは「緑の人」――自衛隊幹部の狭間への面会を許される。
しかし、彼女の集落は帝国との国境を越えた先、エルベ藩国内にある。もし炎龍討伐を可能にするほどの武力を投入すればそれは宣戦布告以外の何物でもなく、とてもではないがそんな事は許可できない、と狭間は助力を拒否する。
一縷の望みだった「緑の人」の助力を得られず絶望に打ちひしがれるヤオ。そんな彼女の様子を気の毒に思った人々は、ある者は意図して、またある者は自然とこんな言葉を口にしてしまう、「伊丹ならなんとかしてくれるかもしれない」と――。

感想

※原作は未読です。
「伊丹なら、伊丹ならなんとかしてくれる!」という、某・仙道さんばりに(厄介ごとの押し付け先含め)頼りにされている伊丹の人気に嫉妬――はせず「そりゃそうだ」と思ってしまう程度には、私も伊丹の信奉者になりつつあるようです(笑)。そりゃあまあ、今までの彼の功績を知っていればそう言いたくもなりますよね。ピニャが入手した伊丹の「英雄譚」はもちろん誇張されたり政府のプロパガンダとして利用されたりしたものではあるのですが、大切な部分は本当の事で、何よりピニャをはじめとする多くの人々は実際に彼の敏腕ぶりを目撃していますし。というかピニャ殿下、既に伊丹への信頼度がMAXになりつつあるような……。

ヤオの不幸振りは何とも気の毒極まりないものでした。あの人頭大ダイヤモンド呪われてるんじゃないですかね? レベル。そりゃ、柳田も思わず気を遣って(&多分伊丹への嫌がらせも含めて)伊丹の名前を出してしまったり、隊長さん達も雁首そろえて何とかしてやれないか、と頭を悩ませたりしまいますよね。つーか、素人考えだとフル武装の戦闘機が一機でもあえば炎龍倒せるんじゃね? とか思ってたんですが全然無理な事がよく分かりました的確な説明ありがとう、という感じで目から鱗が(笑)。

しかし、てっきり普通に2クールやるものだと思い込んでいたので、こんな中途半端な所でお預け喰らうという事実を前にモヤモヤしております。作画のクオリティとかみるにかなり無理してる印象は受けるので、逆に言えばそれだけ大事な、デスマーチごり押しして台無しにしたくない作品だと考えてくれているのかな、と好意的に解釈する事で我慢しておきます。

いやいや、原作が十分に面白い事は知っていましたが、それでも「アニオタと軍オタの自意識が肥大化したハーレム物」という色眼鏡で見ていたので、ここまで楽しめるとは正直予想外でした! しかもその色眼鏡の内容が間違いではなくどストライクで正解だった上で、とは(笑)。基本ナンセンスな作風の中にきちんとした考証とか各種教養が試される要素だとかを織り交ぜてきていて、「嘘を信じさせるコツは、嘘の中に真実を混ぜておくこと」を地で行っているような素晴らしいフィクションに仕上がっていたと思います。おバカな左●も結構釣れたみたいですしね!(ぉ