たこわさ

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キャプテン・アース 第20話「サテライトジャック」感想

(以下ネタバレ)
ハナによってブルーメが浮上した事で、いよいよキルトガングへの反撃作戦が秒読み段階に入った。作戦開始までの間、天海道でしばしの休息をとるダイチ達。だが、天海道には既に招かれざる客――遊星歯車装置のアイとダイチ達に恨みを持つソルティドッグのメンバー・広末が侵入しており――。

ブルーメとキボトスをドッキングしてのキルトガング前線基地への総攻撃、それがダイチ達が進めようとしていた「作戦」の全容だった訳ですが、確かに冬眠ブロックを切り離してキボトスを成功率の決して高くない作戦に投入するとなると、箱舟派の言い分にも少しは理があるように思え……ませんね、やっぱり(笑)。広末を捨て駒にして強硬策に出たところをみても、やはり箱舟派に人類の未来を担えるほどの理性と常識があるようには思えません。

しかし、遊星歯車装置であるアイが堂々と天海道にやってきて、しかも彼女専用のマシーンまで持ち込む事を許してしまっている現状をみるに、そもそもGlobeという組織自体の信頼性に疑問が生じてきますね。

さて、予断を許さない状況になりつつありますが、そんな中でも未来に希望を抱けそうな出来事が一つ。
かつてキルトガングである事を捨てて人類の側につくことを決めたテッペイ。それでも、彼の顔から苦悩の陰が消えなかったのには理由がありました。たかだか十数年の記憶しか持たない今の肉体に比べ、彼がキルトガング化した時に蘇ってきた遊星歯車装置としての記憶はもっと膨大な、人類の歴史と比べてもはるかに長いものでした。その為、今の自分自身がまるで一瞬の夢なのではないか、と感じてきた。
加えて、彼にも備わっているキスによるテレパシー能力が彼の心を苛んでいました。かつてハナが抱いたような「本当の自分」を知られてしまうという恐怖。ハナの場合は、ブルーメの中枢装置――兵器たる自分を知られたくないという想いを抱えていましたが、テッペイの場合は、もし愛する人が出来ても人類とあまりに違いすぎるキルトガングとしての記憶は決して共有できない訳で、その事実を前にしても自分は誰かを愛する事が出来るのか? というさらに深刻なもの。
しかし、そんなものを笑い飛ばすようなアカリの優しいキスが、どんな言葉よりも優しくテッペイの心を包み込んでくれました。というかママンのぞき見はイクナイよ!!w
アカリは飄々としたその態度の裏で、いつかテッペイが自分を頼ってくれる、甘えてくれる日が来ることを待っていたのでしょうね。もしかすると四人の中で一番ロマンチストなのかも。