たこわさ

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ゴールデンタイム 第6話「イエス・ノー」感想

原作未読。
(以下ネタバレ)
「幽霊」となった18歳までの万里によって語られるリンダとの関係。高校当時、情けない万里の事を親身になって面倒を見てきたリンダ。周囲からその姿は「姉と弟のような親友同士」と認識されていたが、万里はリンダに片思いしていた。そしてリンダの想いは――告白の返事をすると約束したその日に、万里が事故に遭ってしまい結局万里が知る事はなかった。
その事実を知らない今の万里だったが、それでもリンダと自分がただの同級生以上の関係だった事は勘付いていて、まるで自分の事など知らなかったかのように振舞うリンダの言動に戸惑いを隠せなかった。そしてその戸惑いは、万里の事をよく見ている香子にも感じられるほどで……。

いやいや、非常に複雑な関係になってきてしまいました。万里は過去の自分と向き合おうとした事で、かえって今の自分がいかに不確かな存在なのかを自覚してしまい、香子やリンダにその苛立ちをぶつける始末。香子は香子で、いつまでも万里を「自分の存在を認めてくれる都合のいい友人」として扱ってしまい、更には柳澤との痴話喧嘩のようなやりとりを見せ付けてしまい、結果万里を傷付けてしまった事を悔やむ事に。そしてリンダは、万里が過去の自分との関係を(どの程度なのかは分からないまでも)知ってしまった事に気付かされ、今まで押し殺してきた感情が爆発してしまい……。
なんだか「誰も悪くないのに皆が辛い思いをする」状況なように感じてしまいます。万里が自分の存在の不確かさから他人にあたってしまう気持ちは理解できなくもないし、香子はただ万里が自分にとってかけがえのない存在だと認めつつあるからこそ彼から離れたくないし甘えてしまったのだし、リンダについても「自分が約束の場所にもっと早く行っていれば万里は事故に遭わず記憶も失わなかったかもしれない」という罪の意識からの行動だった訳で。
しかし、そんなこじれかけた関係を吹き飛ばすかのような香子の万里への「告白」。彼女の思い切った行動により、状況は改善するのか? リンダの万里への気持ち次第ではまた一波乱ありそうですが、ここはヒロインの面目躍如となる展開を期待したいところ。