たこわさ

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櫻子さんの足下には死体が埋まっている 第弐骨「あなたのおうちはどこですか」感想

今回の満足度:3点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

深夜のコンビニ前で迷子になっていた幼女を発見した正太郎。すぐに交番に届け出たものの、身元を示すようなものを何も持っておらず、警官と共に困り果ててしまう。しかもその子の持っていたリュックにはべったりと血の手形が。事件性を感じた正太郎は、櫻子ならば何か手掛かりを見つけ出せるのではないかと思い、警官・内海と共に彼女のもとを訪ねるが――。

感想

血の手形の件だけで正太郎が櫻子を頼り、また警官もそれを承認して捜査に協力してもらう……という何ともご都合主義にあふれた導入部には辟易したものの、全体としては悪くなかった印象。
幼女の知り合いであった鴻上が偶然に通りかかった、という辺りはご都合主義ではなく、「何でもかんでも櫻子の頭の中で解決するわけではない=櫻子が万能という訳ではない」という事を示す為の一種の舞台装置だったようにも思えた。結果として正しく、あの時点では最も効果的だったであろう正太郎の暴漢を取り押さえるという行動を感情的に責めた櫻子の、あの狼狽した姿と併せて鑑みるに。
頼りなさげな内海が意外にも勇敢だったり、正太郎が見かけによらず武道の心得がある事が判明したり、冷静で冷徹に見えて実際には情が深い櫻子の姿を垣間見たり、早々にキャラクターに深みを持たせるエピソードを持ってきた辺り、全体の構成がきっちりと考えられているのかもしれない。……まあ、櫻子の正太郎への執着の正体については、OP動画で散々にネタバレされている感もあるが。
しかし、早朝とは言え返り血浴びたパンツ包丁男がうろついていて誰も気が付かないとは、あの住宅地は平和なのですな。