たこわさ

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うしおととら 第弐話「石喰い」感想

原作既読。
(以下ネタバレ)

あらすじ

潮を喰う機会を窺うとらは、潮に憑りつき学校にまでついてくる。潮はとらへの対策の為に学校にも「獣の槍」を持ち込む事に。
そんな折、学校の旧校舎に古い資料と共に石で出来た鎧が持ち込まれる。図書委員である麻子と真由子達は資料を取りに旧校舎へ向かうが、その時、石の鎧に潜んでいた妖怪「石喰い」が現れ麻子達に襲い掛かる。
「獣の槍」の異常な反応により化け物が出現した事を察した潮は、教室を飛び出し旧校舎へ向かう。途中で旧校舎から逃げて来た女生徒を見付けた潮だったが、彼女の体は半ば石と化していた。女生徒を教師に任せ旧校舎へ辿り着いた潮だったが、麻子達の姿はどこにも見つからない。
化け物の正体を知っている素振りを見せるとらだったが、潮の――人間の役に立つような事はしないと吐き捨て、何も語ろうとしない。それどころか潮を脅し始めたとらを相手に、潮は「獣の槍」の力を発動させ力ずくで化け物についての情報を聞き出す。
とらが言うには、化け物の正体は古本や古道具に潜み自らの結界の中に人間を閉じ込め石にして喰ってしまう「石喰い」だという。それを聞いた潮はとらと再び旧校舎へと突入するが――。

感想

前回の第壱話は、世間様の評価とは裏腹に私的にはかなり不満の募る出来だったが、今回は純粋に楽しむことが出来た。前回顕著だった顔アップを多用した演出が鳴りを潜め、原作の特徴でもある構図――例えばデフォルメ化した二人のキャラクターの全身を画面内に収め押し問答させる――に近いものが目立ち好印象を受けた。
全体的に間延びせず展開がスピーディだった点も良かった。ただ、日常パートの方が戦闘パートよりもスピーディでテンポがいい、という所は少々残念。潮が石にされかける件は、流石に時間をかけ過ぎなように見受けられた。結界が閉じるスピードが不自然に落ちていた点も。もっとも、苦しみに耐える潮の姿やとらの葛藤の描写があまりにも短いと薄っぺらくなってしまうだろうから仕方ないのだろうが、もう少し実時間とは異なる時間の流れの中での出来事である事を強調する演出があれば良かったのに、と思うのは流石に贅沢だろうか?
それにしても慣れないのは、潮の声。少年らしい高めの声が出ている時もあれば、急にドスのきいた低音になる時があるなど、どうにも安定しない。普段は高め、獣の槍発動時は低め、等といった使い分けがされていればいいのだが、そういった訳でもなく。決して下手くそな声優さんではないので、頑張ってほしい所。