たこわさ

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ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース 第46話『DIOの世界 その2』感想

原作既読。
(以下ネタバレ)

あらすじ

DIOの追撃を受けるジョセフと花京院。花京院はDIOのスタンド「ザ・ワールド」正体を見極めるべく、DIOの周囲にハイエロファントグリーンによる結界を張り巡らせ、エメラルドスプラッシュにより全方位から攻撃する。しかし次の瞬間、攻撃を受けていたのは花京院の方だった。一瞬にして距離を詰め、全方位攻撃を躱し、ハイエロファントグリーンの結界がDIOの動きを感知もせず同時に切断された――致命傷を負い最早数秒の命となった花京院だったが、それらの情報からDIOスタンド能力の正体が「時を止める」ものだと看破し、それをジョセフに伝えるべく最後の力を振り絞る――。

感想

アブドゥルといい花京院といい、とんだ自己犠牲野郎だよ!(両目からエメラルドスプラッシュ的なものを迸りながら
相手がDIO以外であれば完璧だったであろう作戦、そして僅か一合で、しかも致命傷を負い死の影が迫ろうとする中でDIOの能力を看破したその頭脳、花京院という男がいかに優れていたか、最期の瞬間にこれほど思い知らされようとは……。
DIOという死の形が迫る緊張感の中、ジョセフが花京院のメッセージを正しく受け取ることが出来たのが、「花京院が意味のない事をするはずがない」という信頼に起因するところだというのが、もう! 私の両目が波紋疾走だよ!(?)

それにしても……今のDIOの残虐性・小悪党さは何とも際立っていますね。以前は唯一仇敵と認めたジョナサンに対してある種の敬意を持っていたのに、それもどこかに消え去って元のディオ・ブランドーという慢心と傲慢と卑劣さの権化に戻ってしまった印象。自分の方が上、という絶対的な価値観を持ちながらも強者を讃える事を忘れない、そんな「高潔な悪」には結局なれなかった、という事か。こんな男にどうしてあんなにたくさんの人間が忠誠を誓ったのやら。

対照的に、ジョセフが花京院から受け取ったものを、今度はジョセフから承太郎へと受け渡される……「絆」の力で戦う彼らですが、承太郎は目の前でジョセフを殺害された事、そして花京院が殺された事への怒りに震え、「決して近寄るな」というジョセフの言葉を無視してDIOに近接戦を挑む事に。ジョースター一行で一番冷静だった承太郎ですが、今の彼には冷静さの欠片もなく……。このままDIOの術中にはまってしまうのか? 姿を見せないポルナレフは? 原作知ってても毎回息をのむ「次はどうなるの!?」という興奮を覚えてしまうのだから、このアニメは本当の意味での名作になりそうだな、と。