原作既読。
(以下ネタバレ)
右腕に寄生した「ミギー」との奇妙な共同生活が続く中、新一は世間で起こっている「ミンチ殺人事件」の真相を知る者として、自分に何か出来ないか、と思うようになる。だが、肝心のミギーは人類が殺され捕食されている事に対して何の感情も浮かばないようで――。
ミギーの昆虫めいた発言は、恐らく軽い同族意識のようなものを持つ他の寄生生物とも異なる、独自の価値観によるものなんですよね。他の寄生生物がある種の本能から寄生主の同種を喰らうという行動原理を持つのに対し、ミギーにはそれがなく、結果ミギーは知識と論理で物事を考えるしかないし、社会に属さないミギーには感情だとか同族意識だとか言ったものが(まだ)理解できない。
ただ、そんなある種の孤高の中にいるミギーにも、唯一宿主であり運命共同体である新一だけが「仲間」な訳で。今回、寄生生物からの「引っ越し」の誘いを拒否したのは、ミギーなりの計算に基づくものではあるんですが、そこに新一が希望を見出したことも実は的外れではなく、ミギーが「運命共同体」というシビアな関係の中で、論理を超えた所にある「信頼」という価値観を得る事は決して不可能ではない、という事なんでしょうね。
しかし、ここまでうまくアニメ化出来ている分、やはり村野のキャラクターデザインが残念でならない。せっかく声と性格は可愛いのにビジュアルが阿呆女丸出しだとどうにもこうにも。
もういっそミギーがヒロイン(?)でいいよw