たこわさ

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リトルバスターズ! 〜Refrain〜 第10話「そして俺は繰り返す」感想

原作プレイ済み。
(以下ネタバレ)
恭介の回想とモノローグによって語られる真実の断片たち。
激しい衝撃、横転した車体、散乱したガラスと小毬や美魚達の私物――と血糊。そして傷付き倒れ付し血だらけになりながらも何かを探して這いずる恭介の姿……。
様々な伏線と照らし合わせれば、いったい何が彼らの身に起きたのか、想像するのはそう難しいことではないと思います。
そして、時々意識を失いかけ、挫けそうになる恭介の精神と連動するように、今まで描かれてきた「世界」が何度も「失敗」し、繰り返してきたことも明かされました*1
この世界のすべては、理樹と鈴を成長させるためのものだった。だから、理樹が挫けてしまうたびに、恭介は何度でも世界を作り直し、やり直してきた。本当ならば、弱い理樹の代わりに自分が問題を解決してやりたい、そんな想いをひた隠し、あくまでもサポートに徹し徐々にその手を離していく……。今まで理樹を大切に思い守ってきた恭介からすれば、それはどんなに辛い決断だったことでしょうか。
理樹と鈴を成長させる為ならば、自らは外道と成り果てようともその目的を完遂する。今までの彼の超然とした態度の裏に隠れていたのは、そんな自己犠牲の信念でした。
しかし、鈴の最後の試練で彼は失敗してしまった。彼のやり方では鈴に過去のトラウマを呼び起こす事しか出来なかった。その事で諦めかけた――事故現場の彼も深い闇へと意識が落ちそうになった――恭介の意志を繋ぎとめたのは、それでも諦めず一人でも頑張り続けようとした理樹の強い想いでした。
在りし日に恭介が理樹にそうしたように、今度は理樹が恭介に手を差し伸べる。その光景に、恭介は自分の願いが叶った事を知り、そして――。
恭介の想いが結実したこの時、一体何が起こるのか? 最後まで鈴を見守ると語った小毬はどこに? 最後の謎を残したまま物語はいよいよ佳境へ……。

つか、今回はグリリバさんの語りが良過ぎて終始目からごぼう状態でした……。あれは反則だよ。

*1:繰り返しについては既に真人・謙吾の口からも語られてますが。