たこわさ

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リトルバスターズ! 〜Refrain〜 第5話「最後の課題」感想

原作プレイ済み。原作の内容についてはアニメとの違いのみ取り扱い、先の話のネタバレはしません。
(以下ネタバレ)
駆け足ながら今回も面白かった。第一期とはなんだったのか。
さて、めでたく恋人同士となった理樹と鈴ですが、その関係は彼氏彼女としてはまだまだぎこちないながらも互いの新しい表情を発見する毎日のようで、中々に充実している様子。
しかし、そんなところに舞い込んだ最後の課題。その内容は「ホームルームで立候補しろ」という漠然としたものでしたが、それがまるで未来予知だったかのように、「県会議員の学校視察を案内する生徒」の募集が。
勇気を出してそれに立候補した鈴でしたが、人見知りで敬語も上手く使えない彼女にとってそれは中々の難課題。しかし、最初のうちこそ理樹の後ろに隠れるような素振りを見せましたが、段々と自ら前に出るようになって、最後には彼女の飾りない真っ直ぐな言葉と明るい表情を見せる事が出来ました。本当に最初の頃の鈴からは想像できない成長振りです。
ですが話はそこで終わらない。鈴に好印象をもった県会議員の意向なのか、鈴に交換生徒の話が舞い込みます。事情を調べた恭介曰く、相手方の学校では一部生徒が旅行中のバス事故で亡くなり、生徒達は心に深い傷を負っており、外部の元気な生徒を受け入れる事で少しでも学校の空気を明るくしたいという目的があるとの事。*1
少なくとも一学期程度は鈴と会えなくなってしまう――そんな思いが先行してしまったのか、理樹は先日認めたばかりの鈴の成長さえも否定して、鈴に断るように呼びかけます。鈴はそんな理樹に対してはっきりと断った事を前置きしつつも担任から熟考を求められた事を話し「ちゃんと考える」と宣言。
戸惑う理樹は「自分達は恋人同士になったばかりなんだから離れるのは嫌だ」と鈴を引きとめ、結局は鈴もそれを承諾しました。*2しかしながら、その夜、理樹はふと考えます。「自分が鈴と離れたくないという理由だけで彼女を引き止めても良いのか? それは変わろうと――成長しようとしている鈴の足を止めてしまう事になるんじゃないか?
結局は鈴の性格を利用して嫌われ役を演じてまで彼女を送り出すことに決めた理樹。中々に切ない情景でしたが、そこではたと気付いてしまった事が。思えば、今までの全ての「課題」は結果として鈴を成長させるものばかりだった。鈴の性格を利用して「課題」をクリアするよう仕向ける事が出来る唯一の人物、それは理樹にとってあまりにも近しい存在で……。
星空の下、「課題」を運ぶメッセンジャーだった猫・レノンを抱くその黒幕は――他ならぬ恭介。理樹の詰問に、鈴を成長させる事が――自分がいなくなった後でも一人で生きていけるようにする事が――目的である事を認めた恭介。しかし、それだけではない。彼のもう一つの目的は「世界の秘密」へと理樹達が辿り着く事だったようで……。
見回りの警備員(教師?)から逃げようと理樹の手を引いて走り出す恭介。いつも理樹の事を引っ張ってくれたその手はしかし、途中ですり抜けてしまい……一人、暗闇に残される理樹。まるで「お前も一人で生きていけるように強くなれ」と言わんばかりに。
一気にミステリアスな展開になってきましたが、本筋のドラマに加えて不穏な要素が一つ。前回、来ヶ谷が教室に姿を現しませんでしたが、それに続いてクドと美魚、いつもは教室に遊びに来る葉留佳まで姿を見せなくなり……。

*1:ちなみに、アニメではカットされてしまいましたが、原作では死亡した生徒達が「学校の中でも人気のある仲良しグループ」である事も恭介の口から語られています。

*2:この時の「愛を深めていく」という理樹の台詞で吹いたのは秘密だ。