たこわさ

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絶園のテンペスト 第八幕「魔女を断つ、時間」感想

原作知識は連載を流し読みしてる程度でうろ覚え。
(以下ネタバレ)
遂に軍(というかこの世界だと自衛隊じゃなくて国防軍なんですな)と鎖部一族の全面戦争が開始。と言っても、この手の作品だと軍隊は大概かませ犬だし、現状は軍が一方的に砲撃して鎖部側は防御に徹する(というかそれしか出来ない)という単調なものなのでそこまで迫力はありませんね。
本番は夏村が前線に出てから、でしょうね。後方で控える28歳(無職)さんも何やら策を隠し持っているようですし。
さて、派手にドンパチやっている一方で結界内に侵入した吉野と真広は遂に左門と対峙。葉風の戦略――もしくははじまりの樹の加護――の前に最早「詰み」かと思われたその時、遂に左門の切り札が……。
葉風の過ごしている「時間」と現在の時間とのズレが判明するまでのシーケンスは実に見事。事前に左門側に余裕が無さそうな描写をしておいてからの決定的な「死」の証拠の開示には、流石に衝撃を受けました。
まあ、逆に言えば、これだけ決定的な手札を何故今まで左門が使わなかったか? という所に疑問の余地が残る訳ですが、葉風の同様ぶりを見る限り彼女自身がそこに気付く事は無さそうな……。真広はそんなめんどくさい事を考えないでしょうから、そうなると吉野が頭を働かせるパターンになるのか。
「世界を滅ぼす」のが絶縁の樹ではなくはじまりの樹である可能性、そして予想外の方法で証明されてしまった「葉風の死」。今までの価値観が逆転する演出というのは決して珍しくはありませんが、本作はきちんと伏線を張りつつも視聴者にあまり疑問を生じさせないような構成をしているので、実に効果的に働きましたね。次回も楽しみ。
……しかし、どうしても潤一郎さんの独り言は気になってしまったなぁw