たこわさ

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鋼の錬金術師 第37話「始まりの人造人間」

(以下ネタバレ)
少年漫画でありがちなのが、「途中からヒロインがモブ同然」になってしまうという展開。特にバトル物なんかでは、ヒロインは場外で二言三言応援するだけ、みたいな存在に貶められる事も少なくないと思います。
そういった意味で、ウィンリというヒロインの設定は見事だな、と思います。機械鎧エドに必要不可欠な技師であり、幼馴染であり、宿敵が両親の仇だったり、敵としては最適な人質――エルリック兄弟の最大の弱点だったり。
また、彼女が「戦う」方法は、あくまで直接的な戦闘以外である、という所もよいですね。これがジャンプだったらウィンリも面白メカを駆使して敵を薙倒す戦闘バカになっている所です(ぉ
そして、もう一人のヒロインとでも呼ぶべき存在が、リザ・ホークアイ中尉です。マスタングを支える彼女は、ウィンリとは対照的に文字通り「戦う」ヒロインですが、実は立場としてはウィンリとほぼ一緒だったりします。
マスタング大佐にとって「もっとも頼れる部下」であり彼に「焔の錬金術」を与えた本人であり、そして「最大の弱点」でもあります。
よく似た「二人のヒロイン」ですが、そもそもの話として、エドマスタングの二人も、作中で幾度か語られているように「そっくり」な部分があります。曰く、「いつでも他人のことを優先する」「非情になりきれない」、「甘ちゃん」な二人。思えば、「鋼の錬金術師」という物語は、いつだってエドマスタング、「二人の主人公」によって紡がれてきたのだな、と今更になって思ったり。
以上、最近アニメ本編の出来が良くてこき下ろす事が出来ない原作厨の戯言でした。