メイドインアビス 第13話「挑む者たち」感想
今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ含む)
あらすじ
ナナチのレグへの「お願い」、それは「ミーティを殺してくれ」というものだった。
凍りつくレグにナナチは自分とミーティの過去を静かに語り始める。
かつて外国で浮浪児として暮らしていたナナチは、白笛の探窟家ボンドルドに誘われ、似たような境遇の子供達とともに「アビスの謎を解く」為に深層へと赴くことになった。
そこでナナチは、ある元気な少女と意気投合し仲良くなる。彼女こそがかつてのミーティの姿であった――。
感想
観ながら「あー」とか「うう」とか語彙力が死んだ言葉しか出なくなってしまった。
あまりにも壮絶なナナチとミーティの過去。
ミーティの体が崩れ、変貌していく様をノーカットで見せ付けるとは……本当に本作のスタッフは視聴者にスパルタを強いているな、と再認識した。
ナナチ達を地獄に突き落としたボンドルドが、悪意ではなく純粋な探究心のみで動いているらしい、という点もまた背筋が寒くなる描写だった。
探窟家の中でも彼は異端中の異端ではあるのだろうが、実は探窟家の根底には多かれ少なかれ彼と同じ歪みがあるわけで、本作の業の深さを象徴する人物であるようにも思えた。
ナナチとミーティの別れ、泣き崩れるナナチを抱きしめるレグ、目覚めたリコが語る「自分を引き戻してくれた女の子」……視聴者の感情を緩急つけて揺さぶるこの連続した展開には、高い作家性を感じてやまない……。
リコ達の旅はまだまだ続くが、アニメはここでおしまい。
原作のストックもまだ溜まっていないようだが、数年後でもいいのでぜひとも二期に期待したいところ。