たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

僕だけがいない街 第五話「逃走」感想

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

雛月が姿を消した。それに呼応するように「本来の歴史」通りに児童失踪事件が起こり始める。雛月の失踪から十日後、彼女の自宅の様子を見に行った悟は、雛月の母が捨てたゴミ袋の中身を見て驚愕する。そこには編みかけの――雛月が悟に贈る予定だった手袋が入っていた。
雛月の死を悟り絶望のあまりどこへともなく駆けだす悟。ふと気が付くと、辺りの風景が一変していた。彼は再び、29歳の自分へと戻っていた。そしてそこでは、母親殺害の重要参考人として追われているという過酷な現実が待ち受けていて――。

感想

雛月を救えなかった絶望のあまりか、再び29歳の自分へと戻った悟。そこで待ち受けていたのが、母親殺害の実質的容疑者として警察に追われる現実というのがまた辛い。
彼を警察に売ろうとした店長については、悟は「正義の人」として許し、愛梨は怒りの鉄拳を食らわせながらも彼が自分を心配してくれているという点だけは信じている等、本来の彼は他人の信頼を得られる人間だったのだな、と察せられる。ただ、そんな人間でさえも保身や嫉妬が重なれば簡単に弟分を売れるのだと思うと何とも物悲しい。彼が店で話していた議員らしき男は見るからに怪しく描かれていたが……。
久々登場の愛梨は、いい子ちゃんぶらない所がまた彼女の人間としての輝きを際立たせる。たとえそれが父親の冤罪を信じたい自分を奮い立たせた結果の頑なさだとしても、その人間性は貴いと思いたい。しかし、彼女のその人間性が「真犯人」に危険視され命を狙われてしまったのだから……何とも。
母、雛月に続いて、悟は愛梨さえも失ってしまうだろうか? リバイバルの結果、過去を少しだけ変えられた事実からみるに、今後は悟がリバイバル→現代に戻るを繰り返す展開になりそうだが、そうなると愛梨の死がきっかけで再びリバイバルしてしまう展開になるのだろうか……。