たこわさ

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僕だけがいない街 第三話「痣」感想

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

雛月と悟の距離は一気に縮まった。彼女の死を回避すべく、本格的に動き出した悟。まずは彼女が行方不明になった日――Xデーを突き止めなければいけない。覚えている限りの事件の知識を総動員し、Xデーは今この時から彼女の誕生日までの間であると導き出した悟は、雛月に誕生日を尋ねようとするが――。

感想

虐待現場に出くわしながらも何もできない悟の姿をもどかしく思う方は多いだろうが、リバイバル前の人生で悟が殺人事件の重要な証人でありながら何の役にも立てずキボウさんを牢獄へ送る事を防げなかった件が語られている訳で、この世界において小学五年生の子供がいかに無力であるかを悟は十分に知っている訳で、視聴者以上に苦しい想いを抱えていたであろうことは想像に難くない。
――現実の我々の社会でも、児童虐待についての対策が様々打たれてはいるが、一向に痛ましい事件は減らない現実があるが、それについてはここでは多くは語るまい。
給食費盗難事件の件は、小学生らしい無邪気な残酷さの象徴として古典的ながらも効果的に心を抉ってくれた。最も、八代の「大人の解決方法」と結果的に雛月と悟が再び心を通わせるきっかけになった事を鑑みれば、むしろ痛快な場面でさえあるのだが。雛月を吊し上げようとした女子が実は悟に気があったという設定があったら色々と捗りそうでもあり。