たこわさ

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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ #9「盃」感想


今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

名瀬の案内でテイワズの本拠・歳星へとやってきた鉄華団テイワズのトップであるマクマードと面会したオルガ達は、テイワズの参加となる事を許され名瀬と盃を交わす事になった。
鉄華団が大きな後ろ盾を得た一方、クーデリアは大きな岐路に立たされていた。彼女のがこのまま火星独立運動を進めていけば、自由化された火星資源の権益を巡って多数の勢力が入り乱れる争い――戦争に発展する。その事実をマクマードに突きつけられ、更には資源解放後の業者としてタービンズを指定してくれれば――自分達の庇護下に入ってくれれば――当面の争いは避けられるだろうと提案され、クーデリアの心は揺れるが――。

感想

今回もモビルスーツ戦が無く、しかもなんだかツッコミ所満載の任侠劇が繰り広げられていましたが、それでもしっかり面白いのは本作が実に丁寧な群像劇として作られているからなのかな、と。視点がコロコロと各キャラクター間を移動しても話がとっ散らかっているように感じないのは、脚本レベルで一つのテーマ――今回で言えば「家族」か――に基づいて描くことを意識しているからかもしれません。それぞれ考え方も性格も異なるけれども、どこか根っこの部分では同じ方向を向いている、というか。
モビルスーツ戦が無いといっても、メカ作画に手を抜いていないのは丸裸にされたバルバトスの色気さえ感じる迫力からも窺えますね。つうかフレームだけなのにバリってるってもう何か凄すぎて興奮しますわw
オルガは何でもかんでも抱え込む危うさを持っていましたが、名瀬の助言や三日月、ビスケットの「もっと頼ってほしい」という言葉、そして年少組でさえも団全体の事をきっちり考えて行動してくれているんだという事への気付きから、ようやく「家長」としての正しい在り方に落ち着こうとしているように感じます。
オルガが「俺」を「俺ら」と言い換えた件ですが、あの「俺ら」には鉄華団の面々だけではなくその設立のきっかけになり自分達の事をも案じて行動してくれたクーデリアの事も入ってるんでしょうねぇ。