とある科学の超電磁砲S 第5話「絶対能力進化計画」感想

第一期視聴済み。漫画版既読。
（以下ネタバレ）
遂に目の前に現れてしまった「自分のクローン」を前に軽くパニックに陥る美琴だったが、クローン――「妹達」の思わぬ脱力キャラ振りに別の意味で当惑し――。
ミサカ妹に共通のあの何ともいえぬ脱力感溢れるキャラクター性は、本作においても健在だったようで。しかも、「とある魔術の禁書目録」版と違い、死んだ魚のような目（俗に言うレ●プ目）をしていないので、僅かながらの感情が伺え、美琴が戸惑いながらも実際の妹と接しているような感覚に襲われたのも納得と言うもの。
終始「妹」に振り回されっぱなしだった美琴は脱力しながらも、何かの悪い予感に苛まれ、「妹」が口走った暗号コードを元に、遂に「妹達」計画の真実を知る事に……。
で、満を持して本作に登場した学園都市最強の能力者「一方通行」さん。相変わらず容赦なくて、とても「禁書目録」で語られていたような内面が存在するとは思えないんですが……（苦笑）。
さて、今まで「何だかんだあっても根性と友情で最後は美琴が華麗に勝利！」という実にステレオタイプな旧世代の少年漫画主人公の如く揺ぎ無かった美琴に、遂に無慈悲な現実が突きつけられる事になります。やっぱ本作はアニメ一気2クール目のような「何だかよく分からんが勝った！」なノリよりも、超絶な能力を持ちながらもより大きな力に翻弄される気丈だが実は誰かが心の支えになっていないと脆い御坂美琴という少女、を描いてくれた方が面白いよな、と。

とある魔術の禁書目録外伝 とある科学の超電磁砲 (1) (電撃コミックス)

そういえば、原作コミックは第1巻辺りだと作画がかなりアレな感じだったのに、巻を追う毎にメキメキ作画力が上がっていっているという、主人公と共に作者が成長していく漫画の典型とも言えますよね。