たこわさ

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新世界より 第三話「ミノシロモドキ」感想

原作はノータッチ。
(以下ネタバレ)
1000年もあればいくつもの種が姿を消す。しかし、全く新たな生態系が出来上がるには1000年は短すぎる。
一見、のどかで美しい大自然が広がっているように見える早季達の世界の裏に得体の知れないおぞましい存在を感じずにはいられない。
覚のホラ同然の話を何故か真に受ける瞬の提案で「悪魔のミノシロ」ことミノシロモドキ探索を始めた一同。そこで待っていたのは、まるで予め決まっていたかのようなミノシロモドキとの遭遇、そしてミノシロモドキが旧文明のアーカイブであるという意外な事実。
教師達に「近づくな」と言われていた場所へ赴き、殆どが閲覧禁止となっているという1000年より前の記録を目にする機会を得た一同。彼女らの好奇心は、視聴者の目から見れば危険極まりないものだが、彼女ら自身はまだその事を知らず――というよりも、消えた同級生の事も記憶からすっぽり抜けているように、「それが危険な事だ」という本能さえも押さえ込まれてしまっているような彼女らに、好奇心を抑える理由はない訳で……。
しかし、覚のホラ話にあったように「悪魔のミノシロ」に出会ったものは間もなく死ぬという。その言葉の意味を深く考えれば彼女らは引き返すべきなのだが……。
視聴者と登場人物との間にある知識と認識の溝の深さが絶妙で、彼女らのが自身が気付かぬままに危うい状況に置かれているという状況を視聴者がハラハラしながら見る事になり、自然目が離せない。ともすれば冗長になりそうな話をきっちりと面白く魅せるスタッフの手腕には脱帽。

「新世界より」 一 [Blu-ray]

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最初は癖があるなー、と思ったキャラクターデザインでしたが、見慣れてくると非常に味を感じるようになってきますな。というか早季が可愛くて仕方が無い。