たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

劇場版「蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH」感想

しばらく前に観ておりました。
(以下ネタバレ感想)
TVシリーズ終了から6年もの時を経ての劇場アニメ化ということで、「果たしてファフナーという作品の良さがきちんと受け継がれているのか?」と心配しながらの鑑賞でしたが、いやいや、全くの杞憂に終わりました。
作品全体に漂う「刹那さ」や「生きる」という事への強い渇望、家族への「愛」、絶望下にあっても絶対に「希望」を捨てないという強い心……「ああ、やっぱりファフナーだな」と安心感さえ感じてしまいました。
トーリーも起承転結しっかりしていて、映画としての完成度も非常に高く感じました。
TVシリーズの2年後が舞台ということで、キャラクター達の成長した姿も何だか見ていてワクワクしたと言うか。特に、一番成長したのが剣司!! 自ら道化を演じてみたりあえて憎まれ役を引き受けたり、そしてそんな中でも常に全員の事を気にかけて……名実ともにリーダーになった姿には感動さえ覚えましたね。
TVシリーズでは、結局元気な姿が見られなかった咲良が、剣司とイチャイチャ(笑)する姿とかも良かったですね。
一方で、今回は真矢の陰が薄かった気が。縁の下の力持ちというか。クレジットの順番では準主役の位置づけなのに、見せ場があんまりなかったというか。いや、別に私が真矢好きだから気になったわけじゃないと思うんですがね、ええ。
しかし、無事●●が帰還して、これから恋の三角関係が始まるのかと思うと胸が熱くなりますな!(始まりません)
恋と言えば、相変わらず一騎と総士が一番ラブラブ過ぎて、最初から最後までBL臭かったのも印象的でした。TVシリーズでもそうですが、二人ともノーマル*1なのになんであんなにBL臭さを狙った関係性なんでしょうねw
真壁司令が相変わらず激渋だったのも良かった! 彼の行動って表面だけ見てしまうとただの理想主義にも見えてしまうんですが、今回はその根底にある想いがたっぷりと描かれていて、影の主役は間違いなくこの人だよな、と思ったり*2
またまたBDの発売が待ち遠しいアニメ映画に出会えた喜びをかみしめつつ、簡単ですが以上を持って本作の感想といたします。*3

TVシリーズ未視聴の方へ

TVシリーズは後半からグッと面白くなる作品だったので、前半で観るのを止めてしまった人も多いらしいですが、そういった方々や全く未視聴の方々にも、是非ともTVシリーズ及び番外編、そしてこの劇場版を観る事を強くお勧めいたします。
2月からは上映館も増えるそうなので、この機会に是非!

蒼穹のファフナー DVD-BOX【初回限定生産版】

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*1:TVシリーズでは、総士に関しては真矢にベタ惚れである描写が数々あり。一騎は明示こそされていなかったがそれを思わせる言動があったり。

*2:TVシリーズだと子供達を対人の争いに使わない事を「偽善」とか批判している意見を多く目にしたんですが、何かもう見事にそういった薄っぺらい批判を吹き飛ばしてくれる漢振りだったな、と。

*3:まあ、あと蛇足かとは思うんですが、TVシリーズにおける「エヴァンゲリオンへのオマージュであり強烈なアンチテーゼ」であった部分が、良い意味でなくなっていたというか、まだ「パクリ」いう奴がいたらフェストゥムに同化されちまえと言うか。そんなことも思ったりしましたわ。