たこわさ

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バクマン。 第12話「御馳走と卒業」

(以下ネタバレ)
バクマン。では、作中の時間があっという間に流れていく。これは、作品としての長所でも有り短所でもあるように思える。
時間の流れが速いと言う事は、イコール成長する様を描きやすいという事だ。しかしその反面、若い時代のあの緩やかな時の流れを表現する事は出来ない。
編集者・服部が感じるように、最高も秋人も「急いで」いる。若者らしいモラトリアムだとかぬるま湯のような環境だとかとは、無縁の生き方を選んでしまっている。そして同時に、「時間としての積み重ねの経験」が言葉の上でのモノのみとなってしまい、下手をすると薄っぺらにさえなってしまう。
原作漫画では、週刊というスピーディさが求められる環境と言う事もあり、そこのところがネガティブ要素にはなっていないが、アニメーションで同じ事をやると途端に薄っぺらくなってしまう場合がある。
しかし、今のところ本作では、アニメ独自の努力描写や日常描写を足す事で、時間的積み重ねを見事に表現している。おおよそ1クールが終了する時点に卒業式を持ってきた点も、程よいペース配分で、今後にも期待が持てそうだ。