たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

残虐ゲームソフト、神奈川県が全国初の販売規制へ

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050525it14.htm
ゲームやアニメ、漫画の残虐描写に、そういった行為を助長する要因が全くないとは申しません。ですが、「臭い物に蓋をする」という諺を引き合いに出すまでもなく、こういった規制がむしろ逆効果であることは明白です。
残虐行為を行った少年が残虐ゲームを楽しんでいたから、残虐ゲームは悪である、という論法は、そもそも論理的に破綻しております。「猟奇殺人犯がボウリングをこよなく愛していたから、ボウリングは悪だ」と結論付ける事と同じくらいナンセンス極まりない事です。
元々残虐行為を嗜好する人間だからこそ、残虐行為を実際に行ったわけであり、残虐ゲームを遊びもしたわけです。真に残虐ゲーム自体が諸悪の根源ならば、ソフトが売れた本数に近い数の類似した事件が起こってしまっているはずでしょう。圧倒的多数の人間は、「ゲーム内での残虐行為」だからこそゲームを楽しめるのであって、現実の残虐行為を投影している訳ではありません。
問題は、実際に残虐行為に及んでしまう人間のパーソナリティにこそ存在するのであって、つまり本気で抜本的な対策をするのならば、そういった人間が育ちにくい社会の形成を目指すのが本来あるべき姿のはず。「何がどうしてどのように悪い事なのか」をきちんと教育し、また自分で考える事が出来る人間を育てる事が何より必要なはずでしょう。
無菌室で育った動物は抵抗力が弱い。そんな簡単な事も、この規制を行ったオバカサン達には理解できていないのでしょうか。
(追記)ゾーニング自体はむしろ賛成では有りますが、根底に根付く「臭い物に蓋」思想に危険性を感じてやまないのです。