たこわさ

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拉致被害者家族、一部帰国

拉致被害者家族会がどうしてあそこまで小泉首相を非難するのか分からない。評価すべき点もあるのでは?」という意見を、はてな内でいくつか見かけたので、少々私見を書こうかと。

まず、今では公然と認められているこの北朝鮮拉致問題ですが、一昔前まで政府によって公式に認められていない事件でした。被害者家族からすれば絶望的なものです。特に、旧社会党などは「絶対にありえない」とまで主張していました。

そんな状況下で、20年以上も家族を取り戻そうと奔走していた拉致被害者家族会にしてみれば、「再調査する」等という口約束程度の言葉を持ち帰った位では、納得も評価も出来ようはずもありません。しかもそれが、首脳会談と経済援助という「切り札」を使った結果ともなれば、なおの事。

また、「頑張ってる小泉首相に文句を言っても始まらないだろう」という奇妙奇天烈なご意見を見かけましたが、それは公私を混同した見解であると言わざるを得ません。小泉首相はあくまで、「内閣総理大臣 小泉純一郎」という公人であり、日本政府の代表であるわけですから、過去の物も含めた政府の無策に対して非難・指摘を受ける「責任」があるわけです。
小泉さんがいくら頑張っていても、政府として結果が出せていなければ、非難されるのは当たり前ですし、家族会だって小泉さん個人に対して私怨を持って非難しているわけではないでしょう?

先のイラク人質家族と、拉致被害者家族を同列に見ている心無い方も多いようですが、始めから政府に認識され救出に向けて事態が動いていたイラク人質事件と、政府・警察に相手もされず「鉄のカーテン」に道を遮られ何年も苦しんできた拉致被害者家族とでは、まったくその意味も重みも異なります。
そもそも、自らの固い意志でもってイラクに乗り込んだ息子・娘の志を無碍にしてわめき立てた連中と、市民の誇りと家族の奪回を目指して活動してきた人々を同列に扱う事が、どれだけ愚かしく失礼な事かを認識していただきたい。


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