たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

僕だけがいない街 第二話「掌」感想

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

リバイバル」によって昭和63年の世界へと舞い戻った悟。悟は、あまりにも遠い昔の日常を前に、必死に「小学生の頃の自分」を演じつつ、この「リバイバル」は母親の死を回避する為に起こったものだと確信する。
未来の母親の死にも繋がる大きな事件、それは同級生の雛月のが殺された例の連続殺人事件ではないかと考えた悟は、解決の糸口を求めて彼女の事をそれとなく窺い始める。その様子を「雛月に気がある」と誤解した友人達により、思わぬ形で彼女と一対一で話す機会を得た悟だったが――。

感想

あらすじについては、公式サイトがネタバレ含めて詳細にまとめてあるので、ただ単純に文字バレを御求めの方はそちらをご覧になる事をお勧めします。当ブログのあらすじまとめは、どちらかというと「自分がどういう風に物語を受け取ったか」を示す指標的な位置付けだったりします。
――それはともかくとして。
もし、29歳の時点から10歳の時点へと意識だけがタイムスリップしてしまったら……この手のテーマを扱った作品は少なくないものの、大概の場合はご都合主義――突然のパーソナリティの変化に違和感を覚える周囲の人間が何故か一人もいない――に満ちたものが多い事が常ですが、本作の場合は悟が元々持っていた「周囲に受けの良い自分を演じている」というパーソナリティのお蔭でギリギリばれずに済んでいるという、ある種の理屈付けをしてくれている点が好印象。まあ、どうやら察しのいい人にはばれてしまっているようですが……。
雛月さんはもっとミステリアスガールかと思いきや、意外にもツンデレさんでした。そりゃあ見た目は子供・中身は大人(29)さんも思わずときめいちゃいますわw というか、作中の描写を見る限り、多少は肉体にパーソナリティが引っ張られている印象も受けるので、そう恥じる事じゃないぞ悟よ、と言いたい。
雛月と愛梨の言葉の不思議な符合は、両者に何か知られざる関係性がある事を示しているのか、それとも、二人が共にある意味での「悟の同類」である事を象徴しているだけなのか。まあ、「本来の歴史」では雛月の死亡は確定しているので、二人に何か繋がりがあるとは思えませんが。
第二話もしっかり面白くて安心。OPとEDも実に秀逸。次回も楽しみです。