たこわさ

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クロムクロ 第九話「岩屋に鬼が嗤う」感想

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

小型の鬼「カクタス」に襲われた由希奈は何者かによって命を救われる、朦朧とする意識の中、父の手記と腕時計を目撃する由希奈だったが、気が付けばバス停の小屋に寝かされており、その何者かの記憶は殆ど残っていなかった。
そして、新たな鬼達が研究所に迫る中、由希奈は再びクロムクロに乗って戦うかどうかを迫られる事になるが――。

感想

由希奈を助けた何者かの正体は次回以降に持ち越し。わざわざ由希奈の父親の事を持ち出した辺り、やはり何かの理由で人外化してしまった父親本人なのか、それとも何らかの理由で命を落とした彼の最期を看取った存在なのか……。ボロボロの青いカクタスの存在も気になる所。鬼が人間を攫っている事の理由もこの辺りに深く関わっているのだろう。

「お願いしますくらい言って」という由希奈の言葉は、もちろん額面通りの意味ではなく、彼女にとって通過儀礼のような物のように見受けられる。成り行きでもなく強制でもなく、かといって自分自身の意志でもなく、「頼まれたから手伝ってやるか」という理由付けで自分を奮い立たせたように。また、「剣之介が自分に頼む」という図式を作り上げた事で彼に「責任」を担わせたようにも思える――即ち「責任を持ったのだから勝手に死ぬな」という。この辺り、由希奈の「ヘタレだけど一番大事な部分の芯は強い」性質が良く表れている。

戦闘シーンに関しては、相変わらず太刀による立ち回り(ギャグではない)中心なので、少々マンネリ感が出てきた部分もあるが、由希奈が目ざとく地層の脆い部分を発見して戦術を組み立てたりするなど、主人公コンビの役割分担がはっきりしてきたのでこれからに期待が持てるような気がする。

赤城&茅原のカスコンビは今回も不快感を醸し出してくれた。不発弾が突っ込んできたように、毎回悪さをしては酷い目に遭う、というパターンが定番化してくれれば少しは溜飲が下がりそうだ。