たこわさ

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コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜 第13話「新宿擾乱」感想

今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

小笠原にて日米共同で行われてきた超人の子供達への人体実験の事実が白日の下にさらされ、世間では若者達を中心に大規模な反体制デモが準備されつつあった。若者達を扇動するクロードを止めるため、彼の手によって変貌してしまった輝子を救うため、爾朗はある決意をもって挑むが――。

感想

もう少し「第一部完」的に締めてくれるかと思っていましたが、純粋に二期へと続くような終わり方でした。
超人や人間を管理する事のおこがましさに気付いた課長の心中は、後の爾朗のそれとある意味似通っているもので、一見袂を分かったように見える二人ですが、実際にはあの別れのシーンは爾朗から課長への、志を継ぐという宣言であり、また課長のように他者を犠牲にする道を自分は選ばないという意思表示でもあるのかもしれませんね。
輝子は「本性」たる魔女の部分を抜き出されて、その事が彼女が成人しても魔界に帰らず超人課に居続けている理由の一つでもあるようで。また、「殺してやりたいけど」と言っていた笑美が、同時に彼女を慈しむような表情を見せていたようにも思え。この二人の関係は、中々一筋縄ではいかないものになりつつあるのかも。
クロードが「幻想」と嘲笑った爾朗の理想を、敵対していたはずの超人達が力を合わせて爾朗を助け出そうとするその姿が体現していた事はある種の希望なのでしょうが、同時に爾朗に近い理想を抱きつつあったアースちゃんがボロ雑巾のように打ち捨てられていたという現実もあり。シビアな現実は続いていって、それが後の爾朗の活動に繋がるのでしょうね。未来において爾朗の同志となっていたジュダスが予知能力やらテレパシーやら瞬間移動やらとしか思えない様々な力を使っていた事も意味深。
爾朗の正体が現実世界での原爆に相当する兵器らしい、という事が最後に明かされましたが、この事が世界に、そして爾朗にどんな影響を及ぼしていくのか……。二期が待ち遠しい。