たこわさ

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コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜 第5話「日本『怪獣』史 後篇」感想

今回の満足度:3点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

暴走した結果処理され廃棄されたはずの米軍の宇宙怪獣、その遺体が消えた。芳村達の捜査の結果、遺体は日本へと運ばれそれを逃亡中の松本が持ち去ったらしいことが分かった。
松本の行方を追ってたどり着いたのは平和大学。大学では今、怪獣の軍事利用に反対する学生運動が盛んであり、その日も大規模デモ行進の準備が進んでいた。学生達と松本が結託して怪獣で何か一騒動起こそうとしていると考えた超人課の面々。張り込みを続けていた爾朗だったが、松本共に逃亡していたはずの少年・博之が彼の前に現れ怪しげな注射を打たれてしまう。「怪獣を作る薬」と呼ばれるそれを注射された爾朗は正気を失いエクウスで暴れ始めてしまうが――。

感想

薄っぺらい「正義」を振りかざす学生運動家って最近何かで見たな、と思ってたら「ヤング・ブラック・ジャック」でありましたね。今期はこういった「設定や時代背景の重なり」が見受けられる作品が多い印象。
さて、怪獣の量産を可能にしたのが爾朗の血液から精製された薬品(血液製剤)だった……ということで、爾朗自身が人間ではない可能性が高くなってきました。博士によって改造されたり「何か」を封印された人間、という線は薄くなりましたかね? もちろん、爾朗の中にいる「何か」の力を血液製剤として取り出すための培養装置として博士に飼われているという可能性もあるかもしれませんが。まあ、どちらにしろ笑美の言う爾朗への「愛」も相当に歪んだ物であることははっきりしましたが。
とはいえ、笑美が「悪人」なのかというとまた微妙な所。「誰の中にも怪獣はいる」「私は妖怪だから」という輝子へ向けた言葉にはある種の優しさのようなものも感じてしまいます。こういった「割り切れなさ」がこの作品の根底にあるテーマの一つなのかな、と爾朗が神化45年で風郎太に向けた言葉を思い出したり。
今回、怪獣を始末する為に非合法かつ「最小限」ながらも犠牲を出すことを厭わなかった超人課のやり方にもその辺りの意味が込められているのかな?