たこわさ

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コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜THE LAST SONG 第15話「宇宙を臨むもの」感想

今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

密かに地球に潜む宇宙人達が次々と殺害されるという事件が発生。真っ先に爾朗と柴が疑われるが、現場で目撃された犯人は女性だった。捜査を進める内に、超人課はジュダスが運営する超人向けの違法病院に犯人が匿われているとの情報を手に入れる。
丁度その頃、爾朗はジュダスからとある入院患者を預かってほしいと頼まれていた。その患者とは他ならぬ宇宙人連続殺害事件の犯人であったが、その正体は意外な人物だった。遥アキ、かつて政府や米軍のプロバガンダに協力していたガールズバンド・エンジェルスターズの元メンバーだった――。

感想

私的には、本作は「答え」を提示するのではなく「問いかけ」を重視した作品であると捉えているが、今回はその傾向が顕著なエピソードだったと思う。
「絶対」の答えを求めて足掻くアキの姿はそのまま爾朗の姿でもあり。だが爾朗は、限りなく「絶対」に近いはずだったフューマー=秋田の心変わりを知っていた。「正義の味方」を名乗りながらも正しい事ばかり出来ている訳ではない自分の矛盾を知っていた。クロードという暴走した正義を知っていた。――かつて誰よりも超人らしかった超人が、その実何の特殊能力も持たない人間である事を知っていた。
逆に言えば二人の間にある違いはその一点くらいのもので、だから爾朗が最後に天弓ナイトのマスクをアキに託したのは、価値観も考え方も生き方も全て異なる彼女がそれでも爾朗にとって数少ない「同志」であったからだろうか。即ち、迷い、惑い、あがき、苦しみながらも「何か絶対的な物」を求めて生き続けるという。

爾朗の血液サンプルで超人改造実験を行っているジュダスの動向も気になる。笑美の言葉通り、彼は「正しい事」から逃げてしまったのだろうか?