Classroom☆Crisis 第八話「金と選挙と学園祭」感想
今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
学園祭が近付き、恒例の「ペットボトルロケット飛行ショー」に向けて準備を進めるA-TECの面々。その中には「クラスの一員」としてナギサも参加しており、以前よりもA-TECメンバーとの距離は縮まっているように見えた。何かと彼に世話を焼いてきたミズキはその光景を微笑ましく眺めていたが、自分がナギサと浅からぬ縁を持っている事を知ったイリスは、そんな二人の様子に複雑なまなざしを送っていた。
ロケットの準備が進み、イリスを乗せての調整作業が行われるが、先日の事件で断片的に思い出してしまった自分の過去――救助ポッドで傷付き動かぬ誰かと一緒に宇宙を彷徨い、やがて巨大な岩石が迫るその光景がフラッシュバックしてしまったイリスは、混乱状態に陥りそのまま高熱を出して倒れてしまう。
A-TECが学園祭の準備に勤しむ一方、世間では来たるべき解散総選挙に向けて政治家たちが暗躍を始めていた。野党第一党の大宇宙党に押されつつある政権与党の星民党。彼らは支持母体の一つであり今まで多くの便宜を図ってきた霧科コーポレーション――霧羽専務に更なる政治資金の提供を要求、既に不正な手段で資金を提供していた専務は苦境に立たされ、ナギサはこれを機に専務に、そしてその裏にいる社長への反攻の切っ掛けとしようとするが――。
感想
すっかりA-TECに馴染んでしまったナギサと服部の姿は微笑ましいと同時、損得抜きで大事に思える存在が出来てしまった二人が、これから非情な戦いを社長陣営に仕掛ける事を思うと、何だか悲壮感すら感じてしまいます。イリスに対して見せた思いやりや、世話を焼いてくれたミズキに対してある種の信頼感を抱いている様子から、ナギサは決して非情な人間ではない、と分かってしまった今となっては、余計に。
政治と金の動き云々は、あまりに作りこんでしまうと物語の視点がブレてしまうでしょうから、あのくらい分かりやすい方がいいですよね。しかし、専務の無能振りも分かりやすすぎるのはどうかと思いましたが(笑)。結局、兄社長の使い走りでしかない彼が、自分よりも遥かに優秀な弟を犬として使うという、恐らく本人も分かっているであろう歪な上下関係が彼を追い詰めているのでしょうね。
カイトはあっさりと大宇宙党の応援をしてしまう事を決めましたが、ナギサがそれを止めなかった所をみるに、社長陣営のA-TECに対する仕打ち――予算の横領と星民党との癒着を白日の下に晒し社長陣営に反撃するのには、大宇宙党をも利用した方が好都合、という意図もあるのかも。
何だか、後半はすっかりナギサが主人公になってきましたなぁ。
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