白銀の意志アルジェヴォルン 03「ワンマン・アーミー」感想

（以下、ネタバレ）
何とか味方部隊との合流を果たした独立第八部隊だったが、交通の要衝・「不退の大門」から味方の部隊が撤退するまでの殿を務め、最後には「不退の大門」を崩壊させ敵軍を足止めするという危険な任務を課せられる。前線部隊の命運を握るともいえる重要な作戦であったが、トキムネは逃げ遅れた味方部隊の姿を目にして隊列から飛び出してしまい――。

まーた命令違反か、と呆れるばかり。そりゃあ目の前の兵士は確かに救う事が出来た訳ですが、彼の行動が作戦全体を瓦解させる可能性も十分にあったわけで、とんだヒーロー気取りの味方殺し野郎だな、としか思えず。
もし、サモンジ隊長がトキムネの暴走を見越して「保険」をかけておかなければ、最悪作戦の失敗もあり得たし、作戦が成功したとしてもトキムネは殺されアルジェヴォルンは敵に鹵獲されていたでしょうから、結果としてトキムネの行動でプラスになった事ってないのですよね……。

例えばこれが、敵軍の侵攻が早すぎて爆破準備がまだ完了しておらず、トキムネが自ら囮となって敵を足止めする事を志願する、とかそういう展開だったら褒められたものだったんでしょうが。

ジェイミーが段々とダメ可愛いヒロインとして存在感を持ちつつあるのに対し、主人公たるトキムネには今のところ全く魅力がないな、と。もしかすると、これからトキムネが何故あんな無茶な行動ばかりとってしまうのか、その理由が明かされる日が来るのかもしれませんが、それにしたってとても何かの信念で動いているようには見えず。*1

TOUGH INTENTION(TVアニメ「白銀の意思 アルジェヴォルン」オープニングテーマ)(初回限定盤)

*1:同じような無謀バカの主人公には、例えば「Fate/stay night」の衛宮士郎が挙げられるのですが、士郎の場合、早い段階で彼には何か人格的な欠落があって結果歪な行動をとってしまうことが暗示されているし、最後の最後まで物語を観れば、彼の信念がいかに尊いものか分かる仕組みになっているので、比べ物にはなりませんね。