龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 第四話「夢とか野望とか否定とか憧れとか」感想

原作未読。
（以下ネタバレ）
自分達をはめた部長に逆襲する為に合流した天災と重護だったが、突然天災が弱音を吐き始め――。

前回も書いたのですが、天災というチート級の名探偵が存在するので、謎解き部分で延々と尺を稼ぐ事が出来ないのが本作の弱点であるわけですが、それは同時に長所でもあるんですよね。謎解きをサクッと終わらせられるので、ストーリー運びに注力できるという。
今回はまさにそんな話で、騙し騙されまた騙し、の連続でクライマックスを演出する事に成功しています。
ただ、愛すべき馬鹿かと思われた重護が、実は夢とか野望とかから逃げている人間だった、というのはちょっと寂しいところです。まあ、天災の事を「尊敬している」というのは恐らく本心でしょうから、そういったものへの憧れを完全には捨て去っていないのでしょうが。

しかし、七々々はもちろんヒロインとしてそれなりに魅力ある存在なんですが、どうしても天災の方に目が行ってしまいます。もしかすると、熱を上げている七々々という存在が消え去ってしまったあとに重護を救うのが彼女の役目だからなのかもしれないな、等と思うのですがそれは穿ちすぎかもしれませんね。

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 1(完全生産限定版) [Blu-ray]