ピンポン THE ANIMATION 第4話「絶対に負けない唯一の方法は闘わない事だ」感想
原作未読。映画版視聴済み。
(以下ネタバ)
チャイナに敗れたスマイルだったが、スマイルがわざと負けた事に気付いていた小泉は彼を叱責する。そんなスマイルを横目に余裕綽々にアクマとの対戦に挑んだペコだったが、こつこつと努力を重ねてきたアクマの実力に次第にペースを狂わされ――。
ペコは結局アクマにストレート負けしてしまいました。が、アクマ自身の実力はスマイルが吐き捨てたようにそれほどのものという訳ではなく、あくまでも*1ペコの癖をきちんと分析し彼が苛立つ戦法を取った上でスタミナを削りミスを誘うという、言わば戦略の勝利だったわけで。
その証拠となるのが、その後のチャイナと風間の試合での演出。故・金田伊功もかくやといったポージングや大胆に強調された遠近感の中、飛び交う打球を運ぶは光り輝く龍というこれまた大胆で大味な表現は、ただ単純に作画枚数を割いてすごいラリーを見せるという事以上に実は難しい。上手く型にはまらなければただ単に派手派手しいだけの作画になってしまう所を、チャイナとそのコーチの心情に実に巧みに反りを合わせて描ききったスタッフの手法には脱帽。
ピンポン (1) (Big spirits comics special)
- 作者: 松本大洋
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1996/06
- メディア: コミック
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*1:駄洒落ではなく。