たこわさ

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リトルバスターズ! 第6話「みつけよう すてきなこと」感想

原作ゲームはコンプリート済み。なるべく原作厨的発言は控え、原作ネタバレは最小限で。
(以下ネタバレ)
「何だかよくわからないが勝った!」みたいな超展開で初見の方は置いてけぼりを食らったのではないかなぁ、と思ったりなんかします。
兄の最期の言葉が強い暗示となり、兄を失った悲しみをその思い出と共に忘れ去ってしまった小毬。しかし、小毬の祖父(?)小次郎によれば、「死」という概念を目の当りにすることで一時的にその暗示が解け、しばらくの間酷く取り乱し記憶も混乱した状態となってしまうという。しかも今回は理樹の事を「兄」だと思い込むというオマケ付き。理樹はそんな小毬に対して「何もしてあげられない」と思い悩むが――。
まあ、原作通りといえば原作通りです。多分、普通にアニメにしたらこんなもんだろうな、という感じはします。ただ、やはり唐突感が漂うお話だけに、もっと丁寧に翻案できなかったものかなぁ、と思う次第で……。
もちろん、原作と違ってリトルバスターズの他の面々――特に小毬と友情を築きつつある鈴が理樹を支える事で困難を乗り切る、という描写が追加されており、より「リトルバスターズ!」という作品のテーマに近いノリに仕上げていたり、大事な部分で原作の名BGMである「たったひとつの魔法の言葉」が流れたり、色々と気を使って作ってあるんだな、というところは伝わってきましたがそれが作品としての出来に繋がっているかと問われれば、必ずしもそうではないだろうという答えになり。
つーか、原作では裸ワイシャツ(ブラウス?)姿の小毬に来ヶ谷がシリアス展開を忘れてハァハァしそうになるシーンがあるんですけれども、そういったある種の「余裕」の要素をカットしていたことからも、あまりにもバカ正直に原作ゲームを大事にしようとして、アニメーションとしての魅力作りがおろそかになっているんじゃないかな、とか思ったり。折角「あられもない姿で茫然自失の小毬と二人っきりの理樹」というおいしいシチュエーションがあるんだから、来ヶ谷さんには食いついてほしかったなぁ、と。もちろん、シリアス展開が崩れない程度のノリで。
そもそもゲームとアニメじゃ脚本に求められるものも違うんだから、設定に矛盾さえしなければもう少しダイナミックにシナリオを再構成してアニメ向きに改変しても、原作ファンは怒りはしないと思うんですがね……。*1

リトルバスターズ! 1 (初回限定版) [Blu-ray]

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こっそりあーちゃん先輩が登場してましたが台詞はなし、と。残念です……。

*1:そこら辺の「アニメへの翻訳」作業はやっぱり京アニが病的に上手い。