絶園のテンペスト 第四幕「罰あたり、ふたり」感想
原作知識は連載を流し読みしてる程度。
(以下ネタバレ)
吉野と真広の出会いのお話。
小学生時代の吉野が頼りになり過ぎて、もし彼と出会わなければ真広の人生は全く違ったものになっていたであろう事が伺えます。真広に無茶振りされた意趣返しの作文も痛快。
しかし、今回でまた吉野というキャラクターのパーソナリティについて謎が深まってしまったような気もします。自分の街で起こった黒鉄病に対してはかなり冷静に受け止めていたのに、今目の前で起ころうとしている黒鉄病からは人々を積極的に救おうとする熱血振りを発揮。そしてそれが徒労に終わってしまった時の何とも言えない表情と、降りしきる雨の中もはや傘など必要なくなってしまった子供達に自分の傘を捧げるその行為。「割り切りが早い」が人間としての感情を捨てている訳ではない、という事でしょうか。
どちらにしろ、傍目ぶっ飛んでいるけれどもその実自分の人間的な感情を大切にする真広よりも、吉野のほうが人間として複雑な存在である、という事は間違い無さそうです。
それにしても、このアニメは毎度毎度脚本の密度が濃いですね。決して情報量は多くない筈ですが、30分の中で無駄な部分を感じさせない。ああいや、真広の入浴シーンはあんな気合入れて描いて欲しくなかったですがw
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